カラスのフンや鳴き声、威嚇行為にお悩みで、駆除費用がいくらかかるか知りたい方へ。
この記事では、巣の撤去や追い払いなど作業内容別の料金相場を徹底解説します。費用を安く抑えるコツから、失敗しない優良業者の選び方、自分で対策する際の法律上の注意点まで網羅。
カラスの駆除は危険が伴い、無許可での作業は法律違反になるため、専門業者への依頼が最も安全で確実です。
適正価格でカラス問題を解決するための全知識がわかります。
目次
カラス駆除の費用相場一覧 作業内容別の料金目安
カラスの駆除にかかる費用は、被害の状況や作業内容によって大きく変動します。
巣の撤去だけを依頼するのか、再発防止策まで含めて依頼するのかで、料金は数万円単位で変わることも珍しくありません。
ここでは、主な作業内容ごとの費用相場を詳しく解説します。
ただし、表示されている金額はあくまで一般的な目安です。
正確な料金を知るためには、必ず専門の駆除業者に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを取得するようにしましょう。
カラスの巣の撤去にかかる費用相場
カラスの巣を撤去するだけの基本的な作業にかかる費用相場は、15,000円~50,000円程度です。
この料金には、巣の撤去作業費、作業員の人件費、撤去した巣の処分費などが含まれているのが一般的です。
ただし、巣の中に卵やヒナがいる場合は注意が必要です。
ラスは「鳥獣保護管理法」によって保護されており、自治体の許可なく卵やヒナを捕獲・殺傷することは法律で禁じられています。
そのため、繁殖期(3月~7月頃)に卵やヒナがいる巣を撤去する場合、専門業者は行政への申請手続きを代行する必要があり、その分の手数料が上乗せされることがあります。
この場合、費用が相場よりも10,000円~20,000円ほど高くなる可能性があります。
カラスの追い払い 侵入防止対策の費用相場
カラスは非常に賢く、一度安全だと認識した場所には繰り返し飛来する習性があります。そのため、巣を撤去しただけでは、翌年に同じ場所に再び巣を作られるケースが後を絶ちません。根本的な解決を目指すには、巣の撤去と合わせて、カラスを寄せ付けないための侵入防止対策が不可欠です。対策方法によって費用は異なりますが、追い払いと防止策を合わせた費用の目安は20,000円~100,000円以上と幅広くなります。
防鳥ネットの設置費用
カラスの侵入を防ぐ対策として、最も効果的で確実な方法が防鳥ネット(防鳥ネット)の設置です。
物理的に侵入経路を塞ぐため、一度設置すれば長期的な効果が期待できます。
費用は、ネットの素材や設置する範囲、場所の構造によって大きく変動します。
一般的なベランダ(幅5m×高さ2m程度)に設置する場合の費用相場は、30,000円~80,000円程度です。
費用の内訳は、ネット自体の料金(1平方メートルあたり2,000円~5,000円程度)と、設置作業費(15,000円~)で構成されます。
高所での作業や複雑な形状の場所への設置は、追加料金がかかる場合があります。
忌避剤の設置費用
忌避剤(きひざい)は、カラスが嫌がる臭いや味、成分を含んだ薬剤で、カラスがよく留まる手すりや配管などに塗布・設置して追い払う方法です。
防鳥ネットに比べて初期費用を安く抑えられるのがメリットです。
忌避剤の設置にかかる費用相場は、5,000円~20,000円程度です。
ただし、忌避剤は雨風によって効果が薄れるため、効果の持続期間は数ヶ月から1年程度と限定的です。
効果を持続させるためには定期的な再塗布が必要となり、長期的に見るとコストがかさむ可能性があることを念頭に置いておきましょう。
フン清掃や消毒の費用相場
カラスのフンは、建物の美観を損なうだけでなく、乾燥して空気中に飛散するとアレルギーや感染症の原因となる病原菌を含んでいる可能性があります。
そのため、巣やカラスの被害があった場所は、専門業者による徹底した清掃と消毒が推奨されます。
フンの清掃・消毒作業の費用相場は、10,000円~30,000円程度です。
この費用は、フンの量や清掃範囲の広さ、汚れの度合いによって変動します。
巣の撤去や侵入防止対策とセットで依頼することで、割引が適用される業者も多いため、見積もり時に確認してみるとよいでしょう。
【注意】カラス駆除で追加料金が発生するケース
提示された見積もり金額以外に、状況に応じて追加料金が発生することがあります。
契約後にトラブルにならないよう、どのようなケースで追加料金がかかるのかを事前に把握しておくことが重要です。
高所作業費
巣が作られた場所が建物の3階以上や、はしごが届かない屋根の上など、作業に危険が伴う高所である場合、追加で「高所作業費」が発生します。
安全確保のための特別な装備や、場合によっては高所作業車(クレーン車)や足場の設置が必要になるためです。
高所作業費の相場は10,000円~30,000円程度ですが、高所作業車を使用する場合はさらに数万円の追加費用がかかることもあります。
出張費や深夜早朝対応費
多くの駆除業者は対応エリアを設けており、そのエリア外からの依頼には出張費がかかるのが一般的です。
出張費の相場は3,000円~10,000円程度で、業者の拠点からの距離に応じて変動します。
依頼する際は、自宅が無料出張エリアに含まれているかを確認しましょう。
また、「夜中に鳴き声がうるさくて眠れない」といった緊急のケースで、深夜や早朝の対応を依頼すると、時間外対応費として5,000円~15,000円程度の追加料金、もしくは通常料金の25%~50%増しの料金が設定されている場合があります。
巣の大きさや個体数による変動
カラスの巣が想定よりも非常に大きい場合や、同じ敷地内に複数の巣が作られている場合、撤去にかかる作業時間や手間が増えるため、追加料金が発生することがあります。
同様に、追い払うべきカラスの数が多かったり、執拗に攻撃してきたりする場合も、作業の難易度が上がるため料金が上乗せされる可能性があります。
これらの費用は状況によって大きく異なるため、現地調査の段階でしっかりと確認することが大切です。
カラス駆除の費用を安く抑える3つのコツ
専門業者によるカラス駆除は安全で確実ですが、決して安い費用ではありません。しかし、いくつかのコツを知っておくことで、駆除にかかる費用を賢く抑えることが可能です。ここでは、カラス駆除の費用負担を少しでも軽くするための3つの具体的な方法を解説します。適切な知識を身につけ、計画的に行動することが、結果的にコスト削減へと繋がります。
複数の駆除業者から相見積もりを取る
カラス駆除の費用を抑えるための最も基本的かつ効果的な方法が、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」です。
カラス駆除の料金は業者によって異なり、同じ作業内容でも数万円単位で差が出ることも珍しくありません。
最低でも3社以上から見積もりを取り、料金とサービス内容を比較検討しましょう。
相見積もりを取る際は、単に総額の安さだけで判断しないことが重要です。
見積書の内訳を詳細に確認し、「基本料金」「作業費」「出張費」「高所作業費」「薬剤費」「再発防止策の費用」などが明確に記載されているかチェックしてください。
「作業一式」といった曖昧な記載しかない業者は、後から追加料金を請求されるリスクがあるため注意が必要です。
また、電話やメールだけの簡易的な見積もりではなく、必ず現地調査を依頼し、被害状況を正確に把握してもらった上で正式な見積書を提出してもらいましょう。
その際のスタッフの対応や説明の丁寧さも、信頼できる業者を見極めるための重要な判断材料となります。
カラスの巣が小さいうちに早めに依頼する
カラスの被害に気づいたら、できるだけ早く専門業者に相談することが費用を抑える鍵となります。
カラスの巣は、作られ始めの初期段階であれば比較的小さく、構造も単純なため、撤去作業も短時間で済みます。
しかし、放置して巣が大きくなったり、産卵・子育てが始まったりすると、作業の規模が大きくなり、料金も高額になる傾向があります。
特にカラスの繁殖期である3月〜7月頃は、卵やヒナを守ろうとする親ガラスの警戒心や攻撃性が非常に高まります。
作業員の安全を確保するために特別な対策が必要となり、危険手当などの追加料金が発生するケースも少なくありません。
巣が大きくなるほど、撤去後のフンの清掃や消毒の範囲も広がり、結果的に総費用がかさんでしまいます。
「最近、家の周りでカラスをよく見かける」「ベランダや庭に木の枝が落ちている」といった兆候は、巣作りのサインかもしれません。
被害が深刻化する前に、早めに対処を検討しましょう。
自治体の補助金や助成金制度を確認する
お住まいの自治体によっては、カラスを含む有害鳥獣による生活環境被害や農作物被害の対策として、駆除費用の一部を補助する制度を設けている場合があります。
全ての自治体で実施されているわけではありませんが、利用できれば費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。
補助金や助成金の有無、対象条件、申請方法などは自治体によって異なります。
まずは、お住まいの市区町村の役所の公式ウェブサイトで情報を確認するか、「環境課」「農政課」「生活衛生課」といった担当部署に直接問い合わせてみましょう。
注意点として、補助金の申請には「業者へ依頼する前に申請が必要」「被害状況の写真が必要」といった条件が定められていることが多いため、必ず業者に依頼する前に自治体へ相談することが重要です。
制度をうまく活用し、賢く費用を抑えましょう。
カラス駆除は自分でできる?法律違反のリスクと危険性
カラスの被害に悩み、「費用を少しでも安く抑えたい」という思いから、ご自身での駆除を検討する方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、安易な自己判断によるカラス駆除は、法律違反による罰則や、カラスからの攻撃による怪我など、非常に大きなリスクを伴います。
専門業者に依頼する前に、まずは自分で駆除を行うことの危険性について正しく理解しておきましょう。
無許可でのカラス駆除は鳥獣保護管理法で禁止
日本国内において、カラスを含む多くの野生鳥獣は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」(通称:鳥獣保護管理法)によって保護されています。
この法律により、行政の許可なくカラスを捕獲したり、殺傷したりすることは固く禁じられています。
これには、成鳥だけでなく、巣の中にある卵や雛も含まれます。
つまり、巣の中に卵や雛がいる状態で巣を撤去する行為は、法律違反とみなされる可能性が非常に高いのです。もし違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金という重い罰則が科されることがあります。
もちろん、農作物への被害が深刻な場合など、特定の条件下で自治体から有害鳥獣駆除の許可を得ることは可能です。
しかし、その申請手続きは複雑であり、安全な駆除を行うための専門知識や技術も求められるため、一般の方が許可を得て駆除を行うのは現実的ではありません。
参考: 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の概要(環境省)
自分で巣を撤去する危険性 親ガラスからの攻撃
法律の問題をクリアできたとしても、ご自身で巣を撤去する行為には深刻な身の危険が伴います。
カラスは非常に賢く、縄張り意識と防衛本能が強い鳥類です。
特に、卵や雛を守る繁殖期(3月~7月頃)の親ガラスは非常に攻撃的になります。
巣に近づく人間を敵とみなし、次のような威嚇・攻撃行動をとることがあります。
- 大きな声で鳴きながら頭上を飛び回る
- 後頭部を狙って低空飛行で突進し、足で蹴りつける
- くちばしで直接突く
- フンや小石、木の実などを落としてくる
- 仲間を呼んで集団で襲いかかってくる
カラスのくちばしや爪は鋭く、攻撃を受ければ頭部や顔に大怪我を負う危険性があります。
また、攻撃に驚いて脚立や屋根から転落し、二次的な事故につながるケースも少なくありません。
たとえ巣が空っぽの状態であっても、巣の近くには親ガラスが潜んで監視していることが多く、同様の攻撃を受けるリスクは依然として高いままです。
安易に巣に近づくのは絶対に避けるべきです。
自分でできるカラス対策グッズとその限界
「駆除は無理でも、追い払うくらいなら…」と考え、市販のカラス対策グッズの利用を検討する方もいるでしょう。
ホームセンターなどでは、様々なカラス対策グッズが販売されています。
- CDや反射テープなどの光るもの: 設置当初は警戒して近寄らないこともありますが、知能の高いカラスはすぐに「害がない」と学習してしまい、効果は長続きしません。
- カラスの模型(ダミー): 死骸を模して逆さ吊りにするなど、設置方法に工夫が必要ですが、これも本物ではないと見破られると効果がなくなります。
- 忌避剤(スプレー・固形タイプ): カラスが嫌う成分で追い払うものですが、効果の範囲が限定的で、雨風で成分が流れてしまうため、定期的な設置や散布が必要です。持続的な効果は期待しにくいでしょう。
- 防鳥ネット・防鳥ワイヤー: 物理的に侵入を防ぐため、正しく設置すれば非常に高い効果を発揮します。しかし、ベランダ全体や屋根など広範囲に隙間なく設置するには専門的な技術が必要で、設置場所によっては高所作業となり危険です。
これらの対策グッズは、カラスが巣を作る前の「予防」段階であれば一定の効果を発揮する場合があります。
しかし、一度巣を作られて執着しているカラスに対しては、ほとんど効果が期待できません。
根本的な解決と安全を確保するためには、やはり専門の駆除業者に相談することが最も確実な方法と言えるでしょう。
失敗しない優良なカラス駆除業者の選び方5つのポイント
カラスの駆除は専門的な知識と技術が必要なため、業者選びが非常に重要です。
料金の安さだけで選んでしまうと、「駆除が不十分で再発した」「高額な追加費用を請求された」といったトラブルに発展しかねません。
ここでは、安心して任せられる優良なカラス駆除業者を見極めるための5つのポイントを詳しく解説します。
行政からの許可や資格を保有しているか
カラス駆除を業者に依頼する上で、最も重要な確認事項が「行政の許可」です。
カラスは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」によって保護されており、許可なく捕獲や殺傷、卵やヒナの採取を行うことは法律で固く禁じられています。
違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。
優良な業者は、必ず事業所を管轄する都道府県知事から「鳥獣の捕獲等許可」を得ています。
また、実際に作業を行うスタッフが「狩猟免許(わな猟免許や網猟免許)」を保有しているかも信頼性の指標となります。
依頼を検討する際は、必ず公式サイトで許可番号が明記されているかを確認し、見積もり時には許可証の写しを提示してもらうようにしましょう。これらの提示を渋る業者は避けるのが賢明です。
駆除実績が豊富で口コミの評判が良いか
カラスは非常に賢く警戒心が強い鳥であるため、その生態や習性を熟知していなければ効果的な駆除は困難です。
業者の公式サイトで、これまでの駆除実績や具体的な施工事例を確認しましょう。
戸建て、マンション、工場、倉庫など、自分と同じような建物の事例が豊富にあれば、より安心して依頼できます。
作業前後の写真や、どのような対策を講じたかが具体的に解説されていると、技術力の高さを判断する材料になります。
また、第三者の客観的な評価である口コミも重要な判断基準です。
Googleマップのレビューや、専門業者紹介サイトの評価などをチェックしましょう。
その際、良い評価だけでなく、悪い評価の内容とその業者側の対応も確認することが大切です。
誠実な業者であれば、クレームに対しても真摯に対応しているはずです。
料金体系が明確で見積もりが詳細か
費用に関するトラブルを避けるため、料金体系の明確さは必ず確認してください。
優良な業者は、作業内容ごとの料金をウェブサイトなどで明示しており、見積もりも詳細です。
「駆除作業一式 ○○円」といった大雑把な見積もりを提示する業者には注意が必要です。
信頼できる業者の見積書には、以下のような項目が詳細に記載されています。
- 基本作業費(巣の撤去、追い払いなど)
- 高所作業費(足場や高所作業車を使用する場合)
- 薬剤・資材費(忌避剤、防鳥ネットなど)
- フン清掃・消毒費
- 出張費・駐車場代
- 追加料金が発生する条件
見積もりは無料で行ってくれる業者がほとんどです。必ず契約前に書面で見積もりを取り、内容に不明な点があれば遠慮なく質問しましょう。
納得できるまで丁寧に説明してくれるかどうかも、業者を見極めるポイントです。
再発防止策やアフターフォローが充実しているか
カラスは帰巣本能が非常に強く、執着心の強い鳥です。
そのため、一度巣を撤去しただけでは、同じ場所に再び巣を作られてしまうケースが少なくありません。
優良な業者は、単に巣を撤去して終わりにするのではなく、なぜカラスがそこに寄り付いたのか原因を分析し、効果的な再発防止策まで提案してくれます。
具体的な再発防止策としては、防鳥ネットや防鳥ワイヤー、剣山(スパイク)の設置、侵入経路の閉鎖などが挙げられます。
さらに、「作業後○年間の再発保証」といったアフターフォロー制度が用意されているかも重要なチェックポイントです。
保証期間や保証の対象となる内容(期間内に再発した場合の無償対応など)を契約前に書面でしっかりと確認しておきましょう。
現地調査を丁寧に行ってくれるか
正確な見積もりと効果的な駆除プランの策定には、丁寧な現地調査が不可欠です。
電話やメールの聞き取りだけで安易に金額を提示し、契約を急かすような業者は信頼できません。
優良な業者は、必ず現地に足を運び、以下の点を細かくチェックします。
- 巣の場所、大きさ、個数
- カラスの数や行動パターン
- フン被害の範囲と深刻度
- 建物の構造や周辺環境(電線、隣家との距離など)
- 安全に作業できるスペースの有無
調査の際には、被害状況について詳しくヒアリングし、こちらの不安や疑問にも真摯に耳を傾けてくれるはずです。
調査結果をもとに、なぜその駆除方法や再発防止策が必要なのかを、専門用語を避けながら分かりやすく説明してくれる業者を選びましょう。
悪質なカラス駆除業者に注意 契約前の確認事項
カラス駆除を依頼する際、残念ながらすべての業者が優良とは限りません。
中には、法外な費用を請求したり、ずさんな作業で被害を再発させたりする悪質な業者も存在します。
大切な家と財産を守るためにも、悪質業者の手口を知り、契約前にしっかりと確認するべきポイントを把握しておきましょう。
その場での契約を急かしてこないか
悪質な業者が用いる典型的な手口の一つが、消費者の不安を煽ってその場での契約を迫る「即決営業」です。
「今すぐ駆除しないと、近隣トラブルに発展しますよ」「本日限定のキャンペーン価格です」といった言葉で冷静な判断をさせず、高額な契約を結ばせようとします。
しかし、信頼できる業者であれば、利用者がじっくりと比較検討する時間を与えてくれるはずです。
見積もり内容に納得がいかない場合や、少しでも怪しいと感じた場合は、その場で契約せず、「家族と相談します」「他の業者とも比較したいので」とはっきりと断る勇気を持ちましょう。
特に、突然訪問してきて勧誘を行う「訪問販売」や電話での勧誘の場合、契約書面を受け取った日から8日以内であれば無条件で契約を解除できる「クーリング・オフ制度」が適用されることがあります。
万が一、強引に契約させられてしまった場合でも、諦めずに最寄りの消費生活センターなどに相談してください。
見積もり後の追加請求の有無を確認する
初期の見積もり金額を安く提示し、作業後になってから「巣が思ったより大きかった」「特殊な薬剤が必要だった」などと理由をつけ、高額な追加料金を請求するのも悪質業者の常套手段です。
このようなトラブルを避けるために、契約前に必ず以下の点を確認してください。
- 見積書の内訳が詳細か: 「カラス駆除一式」といった曖昧な記載ではなく、「巣の撤去費用」「高所作業費」「フン清掃費」「薬剤費」など、作業項目ごとに料金が明記されているかを確認しましょう。
- 追加料金が発生する条件: どのような場合に、いくらの追加料金が発生する可能性があるのかを、事前に書面で明確に提示してもらいましょう。口頭での説明だけでなく、必ず契約書や見積書に記載してもらうことが重要です。
- 契約書に「追加請求なし」の記載があるか: 優良な業者の中には、確定した見積もり金額以外は請求しないことを明記している場合があります。契約書を隅々まで確認し、不利な条件が記載されていないかチェックしましょう。
見積もり内容や追加料金について少しでも不明な点があれば、納得できるまで質問し、明確な回答が得られない業者との契約は避けるべきです。
カラス駆除を専門業者に依頼する流れ
カラスの被害に悩み、専門業者への依頼を決めたものの、「何から始めればいいかわからない」「トラブルなくスムーズに依頼したい」と不安に思う方も多いでしょう。
ここでは、お問い合わせから作業完了後のアフターフォローまで、カラス駆除を専門業者に依頼する際の一般的な流れを5つのステップに分けて詳しく解説します。
初めての方でも安心して依頼できるよう、各ステップでのポイントもご紹介します。
ステップ1 お問い合わせと現地調査の依頼
まずは、信頼できそうな駆除業者をいくつか探し、電話やウェブサイトの問い合わせフォームから連絡を取ります。
このとき、以下の情報をできるだけ具体的に伝えると、その後のやり取りがスムーズに進みます。
- 被害の状況(例:ベランダに巣を作られた、屋根のフンがひどい、ゴミ置き場が荒らされる、威嚇されて怖いなど)
- 被害が発生している場所(例:戸建ての2階の屋根、マンションの非常階段、庭の木など)
- カラスの巣の有無や、おおよその大きさ
- ご自身の氏名、住所、連絡先
- 現地調査を希望する日時
正確な状況把握と見積もりのためには、専門家による現地調査が不可欠です。
多くの優良業者は現地調査と見積もりを無料で行っていますので、気軽に相談してみましょう。
この段階で、電話対応の丁寧さや専門知識の有無などを確認し、信頼できる業者かを見極めることも大切です。
ステップ2 見積もりの提示と契約
現地調査が終わると、業者から作業内容と費用の詳細が記載された見積書が提示されます。
見積書を受け取ったら、金額だけを見るのではなく、以下の項目を必ず確認してください。
- 作業内容の内訳:巣の撤去、フン清掃、消毒、再発防止策(防鳥ネット設置など)といった作業内容が具体的に記載されているか。
- 料金の詳細:各作業の単価、人件費、薬剤費などが明確になっているか。
- 追加料金の有無:高所作業費や出張費、深夜早朝料金など、追加で費用が発生する可能性とその条件が明記されているか。
- 保証内容と期間:万が一再発した場合の保証(アフターフォロー)が付いているか、その内容と期間はどのくらいか。
複数の業者から相見積もりを取り、料金とサービス内容を比較検討することが、適正価格で質の高いサービスを受けるための重要なポイントです。
内容に不明な点があれば遠慮なく質問し、すべてに納得できたら正式に契約を結びます。
契約書の内容もしっかりと読み、控えを必ず保管しておきましょう。
ステップ3 駆除作業の実施
契約内容に基づき、指定の日時に駆除作業が実施されます。
作業当日は、まず作業員から当日の流れや注意事項について説明があります。
作業中は安全確保のため、作業場所に近づかないようにしましょう。
業者は、鳥獣保護管理法を遵守し、周辺住民への配慮も行いながら安全に作業を進めます。
主な作業内容は以下の通りです。
- 巣の撤去:高所作業車やはしごを使い、安全に巣を撤去します。巣の中に卵やヒナがいる場合は、自治体の許可を得て適切に捕獲・処分します。
- 追い払い・侵入防止対策:忌避剤の設置や、カラスが物理的に侵入できないよう防鳥ネット・ワイヤーなどを設置します。
- 清掃・消毒:巣のあった場所やフンで汚れた箇所をきれいに清掃し、病原菌のリスクをなくすために専門の薬剤で消毒・殺菌します。
作業中の立ち会いは必須でない場合も多いですが、可能であれば状況を確認しておくと安心です。
ステップ4 作業完了報告と支払い
すべての作業が完了したら、業者から作業内容についての報告があります。
このとき、契約通りの作業がすべて行われたか、依頼者自身の目でしっかりと確認しましょう。
多くの業者では、作業前と作業後の写真を提示してくれるため、効果が一目でわかります。
特に、防鳥ネットの設置状況などは念入りにチェックしてください。
作業内容に問題がなければ、契約時に決められた方法で料金を支払います。
支払い方法は、現金、銀行振込、クレジットカードなど業者によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
支払い後は、トラブル防止のためにも必ず領収書を受け取ってください。
ステップ5 アフターフォロー
優良な業者の多くは、作業完了後のアフターフォローや再発保証制度を設けています。
カラスは帰巣本能が強く、一度追い払っても同じ場所に戻ってくる可能性があるため、保証の有無は業者選びの重要なポイントです。
保証期間内にカラスが再び巣を作るなどの被害が再発した場合は、無償または割引価格で再度対応してもらえます。
保証書などの書類は大切に保管しておきましょう。
また、業者によっては、日常生活でできるカラス対策(ゴミ出しの工夫など)についてアドバイスをくれることもあります。
万が一の際に備え、信頼できる業者と良好な関係を築いておくことが、長期的な安心につながります。
まとめ
カラスの駆除は、鳥獣保護管理法による規制や親ガラスからの攻撃といった危険性を伴うため、プロの専門業者に依頼するのが最も安全で確実な方法です。
費用は作業内容によって変動しますが、複数の業者から相見積もりを取ることで適正価格を把握し、費用を抑えることができます。
料金の安さだけでなく、行政の許可、実績、再発防止策の有無などを総合的に判断し、信頼できる優良な業者を選んで、一日も早く被害を解決しましょう。