家に出る蜘蛛の駆除でお困りではありませんか。
ご自身での対処も可能ですが、根本的な解決や安全性を考えるなら専門業者への依頼が確実です。
この記事では、蜘蛛駆除を業者に依頼した場合の費用相場や料金の内訳、信頼できる業者の選び方を徹底解説します。
駆除の流れから自分でできる再発防止策まで網羅しており、蜘蛛のいない快適な生活を取り戻すためのお手伝いをします。
目次
蜘蛛の駆除は業者に頼むべきか自分で対処するべきか
家の中で蜘蛛を見つけたとき、多くの人が「自分で退治すべきか、それとも専門の駆除業者に頼むべきか」と悩むことでしょう。
1、2匹見かける程度であれば市販の殺虫剤で対応できるかもしれませんが、大量に発生していたり、手の届かない場所に巣を作られたりすると、個人での対処は難しくなります。
ここでは、蜘蛛の駆除を業者に依頼する場合と、自分で行う場合のそれぞれのメリット・デメリットを比較し、どのような状況で業者に頼むべきかを具体的に解説します。
専門業者に蜘蛛駆除を依頼するメリットとデメリット
プロの技術と知識に頼ることで、蜘蛛に関する悩みを根本から解決できる可能性があります。
しかし、費用がかかるなどのデメリットも存在します。
【メリット】
- 徹底的で確実な駆除効果: 専門業者は蜘蛛の生態を熟知しており、目に見える成体だけでなく、巣に潜む卵や幼体まで徹底的に駆除します。建物の構造を把握し、蜘蛛が隠れやすい場所を特定して薬剤を散布するため、根絶やしにする効果が期待できます。
- 高い安全性: 高い軒下や天井裏、狭い隙間など、個人では作業が危険な場所でも安全に駆除を行ってくれます。また、毒を持つ危険な蜘蛛であっても、専門的な知識と装備で安全に対応してくれるため安心です。
- 再発防止策の実施: 駆除作業とあわせて、蜘蛛の侵入経路となりうる隙間を特定し、封鎖する作業や、効果が長期間持続する薬剤を建物の周囲に散布するなど、将来的な再発を防ぐための予防策を講じてくれます。
- 時間と精神的負担の軽減: 蜘蛛の駆除には時間と手間がかかります。特に蜘蛛が苦手な方にとっては、駆除作業は大きな精神的ストレスとなります。業者に依頼すれば、これらの負担から解放されます。
- 安心の保証制度: 多くの駆除業者では、作業後の保証期間を設けています。万が一、保証期間内に蜘蛛が再発生した場合には、無料で再対応してくれるアフターフォローがあり安心です。
【デメリット】
- 費用がかかる: 当然ながら、自分で行う場合に比べて費用が発生します。料金は駆除範囲や建物の大きさ、被害状況によって変動しますが、数万円単位の出費となることが一般的です。
- 業者選びの手間: 信頼できる優良な業者を見つけるために、複数の業者から見積もりを取ったり、口コミや実績を比較検討したりする手間がかかります。
- 日程調整が必要: 業者のスケジュールに合わせて、現地調査や駆除作業の日程を調整する必要があります。繁忙期には、すぐに来てもらえない可能性もあります。
自分で蜘蛛を駆除する場合のメリットとデメリット
費用を抑えたい場合や、見かけた蜘蛛をすぐに対処したい場合には、自分での駆除が選択肢となります。
【メリット】
- 費用を安く抑えられる: 殺虫スプレーや忌避剤など、市販の対策グッズの購入費用だけで済むため、業者に依頼するよりも大幅にコストを削減できます。
- すぐに対応できる: 蜘蛛を見つけたその場で、自分のタイミングですぐに対処することができます。業者を呼んで待つ必要がありません。
- 手軽さ: 家の中で数匹の蜘蛛を見かけた程度であれば、殺虫スプレーなどで手軽に駆除を完了できます。
【デメリット】
- 根本的な解決が難しい: 見えている蜘蛛を駆除できても、隠れている蜘蛛や巣、卵まで完全に除去することは困難です。そのため、一時的な対処にしかならず、根本的な解決には至らないケースが多くあります。
- 再発の可能性が高い: 蜘蛛がどこから侵入してくるのか、その経路を特定して塞がない限り、駆除してもすぐに新しい蜘蛛が侵入し、再発する可能性が高いです。
- 危険を伴う可能性がある: 高い場所での作業による転落事故や、毒蜘蛛に咬まれてしまうリスクがあります。また、殺虫剤の吸い込みや、ペットや子供への影響も考慮しなければなりません。
- 精神的なストレス: 蜘蛛が苦手な人にとっては、駆除作業そのものが大きな苦痛となります。また、駆除しきれずに何度も蜘蛛に遭遇することで、ストレスが溜まってしまうこともあります。
こんな場合は専門業者への依頼がおすすめ
上記のメリット・デメリットを踏まえ、以下のようなケースに当てはまる場合は、迷わず専門の駆除業者に相談することをおすすめします。
- 蜘蛛が大量発生している: 軒下やベランダ、庭木などに無数の蜘蛛の巣が張られ、自分では手に負えないと感じる場合。
- 危険な毒蜘蛛の可能性がある: 特定外来生物に指定されているセアカゴケグモなど、毒を持つ蜘蛛を見つけた場合。素人が安易に手を出さず、すぐに専門家へ相談してください。セアカゴケグモは攻撃的ではありませんが、触れると咬まれることがあります。
- 手の届かない場所に巣がある: 天井裏、床下、2階の窓の外、エアコンの室外機の裏など、脚立を使っても作業が難しい、または危険な場所に巣がある場合。
- 自分で駆除しても繰り返し発生する: 市販の薬剤を使っても効果がなく、何度も蜘蛛が現れる場合。侵入経路の特定と封鎖を含めたプロの対策が必要です。
- 蜘蛛恐怖症などで精神的に大きな負担を感じる: 蜘蛛の存在が強いストレスとなり、日常生活に支障をきたしている場合。無理せず専門家に任せましょう。
- 小さなお子様やペットがいるご家庭: 安全性の高い薬剤や施工方法について、専門的な知識を持つ業者に任せた方が安心です。
ご自身の状況と照らし合わせ、最適な駆除方法を選択することが重要です。
もし少しでも不安や困難を感じるようであれば、まずは無料相談や見積もりを行っている専門業者に連絡してみるのが良いでしょう。
蜘蛛の駆除を業者に依頼した場合の費用相場
蜘蛛の駆除を専門業者に依頼する際、最も気になるのが費用ではないでしょうか。
料金は蜘蛛の種類や発生状況、建物の広さなどによって大きく変動しますが、おおよその相場を知っておくことで、業者選びの重要な判断材料になります。
ここでは、蜘蛛駆除にかかる費用の相場と、その料金が決まる仕組みについて詳しく解説します。
蜘蛛駆除の基本的な費用相場
一般的な住宅における蜘蛛駆除の費用相場は、約10,000円~80,000円程度です。
この金額には大きな幅がありますが、主に作業範囲や建物の種類によって変動します。
例えば、特定の部屋やベランダのみといった限定的な範囲の駆除であれば、10,000円~30,000円程度で済むケースが多いです。
一方で、一戸建ての家全体や、アパート・マンションの建物全体など、広範囲にわたる駆除や巣の除去、再発防止策まで含めると、50,000円以上の費用がかかることもあります。
また、セアカゴケグモなどの毒蜘蛛の駆除は、作業員の安全確保のために特別な装備や手順が必要となるため、通常の蜘蛛駆除よりも高額になる傾向があります。
正確な料金を知るためには、必ず業者に見積もりを依頼しましょう。
駆除業者の費用を決める料金の内訳
駆除業者が提示する見積もりは、いくつかの項目から構成されています。
料金の内訳を理解することで、提示された金額が適正かどうかを判断しやすくなります。
基本料金
基本料金は、作業内容にかかわらず発生する最低限の料金です。業者によっては「最低作業料金」と設定されていることもあります。
この基本料金の中に、簡単な調査費用や軽微な作業費が含まれている場合もありますが、多くの場合は後述する出張費や作業費が別途加算されます。
出張費や諸経費
業者の拠点から駆除現場までの距離に応じて発生するのが出張費です。
エリア内であれば無料の業者もいますが、遠方の場合は数千円程度の出張費がかかるのが一般的です。
また、作業車両の駐車スペースがない場合に利用するコインパーキング代などの諸経費が実費で請求されることもあります。
見積もりの段階で、出張費や諸経費の有無を確認しておきましょう。
作業費と薬剤費
駆除費用の中心となるのが、作業員の技術料である「作業費」と、使用する殺虫剤や忌避剤の費用である「薬剤費」です。
これらは以下の要因によって変動します。
- 作業範囲の広さ:家全体なのか、一部屋だけなのかで大きく変わります。
- 蜘蛛の発生量や巣の数:蜘蛛や巣が多ければ多いほど、作業時間と使用する薬剤が増えるため料金が上がります。
- 作業の難易度:天井裏や床下、高所の軒下など、特殊な機材や技術が必要な場所での作業は追加料金がかかることがあります。
- 使用する薬剤の種類:即効性の高い薬剤や、残効性(効果が長持ちする)の高い特殊な薬剤を使用すると、費用が高くなる傾向にあります。
追加料金が発生するケース
基本的な見積もりに含まれず、状況に応じて追加料金が発生する場合があります。
契約前にどのような場合に追加料金がかかるのかを必ず確認しておきましょう。
- 深夜・早朝の対応:業者の営業時間外に緊急で駆除を依頼すると、割増料金がかかることがほとんどです。
- 高所作業:はしごで届かない2階以上の軒下や屋根付近の駆除で、足場の設置や高所作業車が必要になった場合、その費用が別途請求されます。
- 再発防止作業:薬剤散布だけでなく、蜘蛛の侵入経路となる壁の隙間や通気口などをパテやネットで塞ぐ作業を依頼すると、追加で料金が発生します。
- 害虫の同時駆除:蜘蛛のエサとなるゴキブリやハエ、その他の害虫の駆除も同時に行う場合は、別途料金がかかります。
- 毒蜘蛛の駆除:前述の通り、セアカゴケグモなどの特定外来生物の駆除は、専門的な知識と装備が必要なため、追加料金が設定されていることがあります。環境省も注意喚起を行っており、発見した際は自治体や専門業者への相談が推奨されています。
費用を抑えるには複数の業者から見積もりを取る
蜘蛛駆除の費用を適正な価格に抑える最も効果的な方法は、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」です。
1社だけの見積もりでは、その料金が高いのか安いのかを客観的に判断できません。
最低でも3社程度の業者に連絡し、現地調査の上で見積もりを出してもらいましょう。
その際、料金の総額だけでなく、作業内容や料金の内訳、保証の有無などを細かく比較検討することが重要です。
見積もりを比較することで、お住まいの地域の費用相場を把握でき、不当に高額な請求をする悪質な業者を避けることにも繋がります。
多くの優良業者は、現地調査や見積もりを無料で実施しています。
電話や問い合わせフォームで、見積もりが無料であること、見積もり後に契約しなくてもキャンセル料が発生しないことを事前に確認してから依頼すると安心です。
失敗しない蜘蛛駆除業者の選び方とポイント
蜘蛛の駆除を業者に依頼する際、どの業者を選べば良いか迷ってしまう方は少なくありません。
料金の安さだけで選んでしまうと「作業が雑で再発した」「高額な追加料金を請求された」といったトラブルに繋がりかねません。
ここでは、安心して任せられる優良な蜘蛛駆除業者を選ぶための重要なポイントを4つ解説します。
駆除実績や口コミの評判を確認する
業者選びでまず確認したいのが、これまでの駆除実績です。
多くの実績がある業者は、それだけ経験が豊富で、様々な状況に対応できる高い技術力を持っている可能性が高いと言えます。
業者の公式サイトで、具体的な施工事例や年間の駆除件数などが公開されているかチェックしましょう。
合わせて、実際にサービスを利用したユーザーの口コミや評判も重要な判断材料です。
公式サイトの良い評価だけでなく、GoogleマップのレビューやSNS、地域の掲示板など、第三者の視点からの客観的な意見も参考にしましょう。
特に「スタッフの対応が丁寧だった」「作業内容の説明が分かりやすかった」「駆除後に蜘蛛を見なくなった」といった具体的なコメントは信頼性が高いです。
逆に、悪い口コミを見る際は、なぜ低評価なのか、その理由(追加料金、再発、連絡の遅さなど)をしっかり確認することが大切です。
見積もりの内容が明確で分かりやすいか
料金トラブルを避けるために、必ず契約前に詳細な見積もりを取りましょう。
優良な業者は、現地調査を行った上で、作業内容の内訳が明記された見積書を提示してくれます。
「作業費一式」のように内容が曖昧な見積もりを出す業者は注意が必要です。
見積書で確認すべき項目は以下の通りです。
- 基本料金
- 作業費(駆除作業、巣の除去など)
- 薬剤費
- 出張費・駐車場代などの諸経費
- 追加料金が発生するケースとその条件
- 作業後の保証内容
これらの項目が一つひとつ明確に記載されているかを確認してください。
不明な点があれば、遠慮なく質問し、納得できるまで説明を求めましょう。
口頭での説明だけでなく、書面で内容を提示してくれる業者を選ぶとより安心です。
突然訪問してきて契約を急がせるような業者は悪質なケースもあるため、慎重な対応が求められます。
作業後の保証やアフターフォローの有無
蜘蛛は一度駆除しても、外部から侵入して再び巣を作ることがあるため、再発防止が非常に重要です。
そのため、作業後の保証やアフターフォローが充実しているかどうかも、業者選びの大きなポイントになります。
「再発した場合、保証期間内であれば無料で再施工」といった保証制度を設けている業者を選びましょう。
保証期間は業者によって異なり、1ヶ月から1年程度と幅があります。
どのような場合に保証が適用されるのか、保証の範囲や条件を契約前に書面でしっかり確認しておくことがトラブル防止に繋がります。
また、定期的な点検や再発防止に関するアドバイスなど、アフターフォローが手厚い業者であれば、長期的に安心して暮らすことができるでしょう。
おすすめの蜘蛛駆除業者
蜘蛛駆除業者は、全国規模で展開する大手業者と、特定の地域に根差した地域密着型の業者に大別されます。
害虫駆除110番:24時間365日受付!キャンセル料0円で1年の保証付き!の評価の高いサービスです。
ムシプロテック:全国対応で被比較的低価格のサービスが好評のサービスです。
上記の大手業者は、全国に拠点があり、最短で即日対応してくれるなど、スピーディーな対応が魅力です。
料金体系やサービス内容が標準化されており、Webサイトから手軽に相談・見積もり依頼ができる点もメリットと言えるでしょう。
一方、地域密着型の業者は、その地域の気候や蜘蛛の生態に詳しく、よりきめ細やかな対応が期待できる場合があります。
大手業者に比べて料金が割安なケースもあります。
お住まいの地域名と「蜘蛛駆除」「害虫駆除」を組み合わせて検索したり、「くらしのマーケット」のような専門業者を探せるプラットフォームを活用したりして探すのがおすすめです。
どちらのタイプが自分に合っているか、サービス内容や料金、対応エリアなどを比較検討して選びましょう。
蜘蛛駆除を業者に依頼してから作業完了までの流れ
蜘蛛の駆除を専門業者に依頼するのが初めての場合、「どんな手順で進むのだろう」「何か準備は必要?」といった不安を感じるかもしれません。
しかし、多くの駆除業者は分かりやすい流れを確立しており、問い合わせから作業完了までスムーズに対応してくれます。
ここでは、一般的な蜘蛛駆除の流れを5つのステップに分けて詳しく解説します。
全体の流れを把握しておくことで、安心して依頼できるでしょう。
ステップ1 お問い合わせと状況の相談
まずは、電話や業者のウェブサイトに設置されている問い合わせフォームから連絡を取ります。
このとき、現在お困りの状況をできるだけ具体的に伝えることが、その後の対応をスムーズにするための重要なポイントです。
オペレーターや担当者に以下の情報を伝えられるように準備しておきましょう。
- 蜘蛛の発生場所:リビング、寝室、天井裏、軒下、庭、ガレージなど、どこで蜘蛛を見かけるか。
- 蜘蛛の種類や大きさ:もし分かれば種類(例:アシダカグモ、セアカゴケグモなど)や、おおよその大きさ(例:手のひらサイズ、1cm程度など)を伝えます。分からなくても問題ありません。
- 発生量:1〜2匹見かける程度か、大量に発生しているか、巣がたくさん張られているかなど。
- 建物の種類:一戸建て、マンション、アパート、店舗など。
- 被害の状況:家の中に頻繁に侵入してくる、巣が景観を損ねている、小さな子どもがいるので心配など。
多くの専門業者は24時間365日、電話相談を受け付けています。
緊急の場合でも、まずは落ち着いて状況を伝え、専門家のアドバイスを仰ぎましょう。
ステップ2 業者の現地調査と無料見積もり
お問い合わせで伝えた情報をもとに、専門のスタッフが実際に現地を訪問し、詳しい状況調査を行います。
多くの優良業者は、この現地調査と見積もりの提示を無料で行っています。
現地調査では、主に以下の点を確認します。
- 生息状況の確認:蜘蛛の種類を特定し、巣の場所や規模、個体数をプロの目で正確に把握します。
- 発生原因の特定:蜘蛛のエサとなる他の害虫(ゴキブリ、ハエ、カメムシなど)が発生していないか、周辺環境をチェックします。
- 侵入経路の調査:建物の隙間や通気口、窓サッシなど、蜘蛛がどこから侵入しているのかを突き止めます。
調査結果に基づき、最適な駆除プランと詳細な見積書が提示されます。
見積書には、作業内容、使用する薬剤、料金の内訳(基本料金、作業費、出張費など)が明記されているかを確認しましょう。
この段階で内容に納得できなければ、契約する必要はありません。
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することも可能です。
ステップ3 契約と駆除作業日の決定
提示された見積もりの内容や駆除プランに納得できたら、正式に契約を結びます。
契約書には、作業範囲、総額、保証の有無と内容、キャンセルに関する規定などが記載されていますので、サインをする前によく目を通し、不明な点があれば必ず質問して解消しておきましょう。
契約が完了したら、駆除作業を実施する日時を業者と調整します。
ご自身の都合はもちろん、作業中の立ち会いの要否、ペットや小さなお子様がいるご家庭で配慮すべき点(作業中の別室への移動など)についても、この時点で確認しておくと当日の作業が円滑に進みます。
ステップ4 専門業者による駆除作業の実施
決定した日時に、専門スタッフが訪問し、駆除作業を開始します。
作業内容は状況によって異なりますが、一般的には以下のような作業を組み合わせて行います。
直接駆除と巣の除去
目に見える蜘蛛の成体や卵のう(卵が入った袋)、張り巡らされた蜘蛛の巣を、専用の機材や殺虫剤を用いて徹底的に除去します。
残留性の高い薬剤の散布
蜘蛛が潜みやすい場所や、再び巣を作られやすい場所(軒下、天井裏、床下、換気口、窓枠、壁の隙間など)に、プロ仕様の薬剤を散布します。この薬剤には、後からやってきた蜘蛛を駆除したり、寄せ付けにくくしたりする効果があり、再発防止に繋がります。
侵入経路の封鎖(オプション)
調査で特定された侵入経路(壁のひび割れ、配管周りの隙間など)を、パテやシーリング材などで物理的に塞ぐ作業を行う場合もあります。これは再発防止に非常に効果的ですが、別途料金が発生することが多いです。
作業時間は建物の広さや被害状況によりますが、一般的な戸建て住宅の場合、おおよそ1〜2時間程度で完了します。
作業中は、人体やペットへの安全に配慮した薬剤が使用されますが、業者からの指示に従い、換気などを行いましょう。
ステップ5 作業完了報告と支払い
全ての作業が完了したら、スタッフから作業内容の詳細な報告を受けます。
どの場所にどのような作業を行い、どんな薬剤を使用したのか、今後の注意点やご家庭でできる再発防止策についてアドバイスをもらえます。
作業箇所を一緒に確認し、問題がないことをチェックしましょう。
作業内容に納得したら、契約に基づいた料金を支払います。
支払い方法は業者によって異なり、現金払いのほか、クレジットカード決済や銀行振込に対応している場合もあります。
支払い後には、必ず領収書と、保証がある場合は保証書を受け取ってください。
保証書には保証期間や適用条件が記載されているため、大切に保管しておきましょう。
家の中や周辺でよく見かける蜘蛛の種類と特徴
家で見かける蜘蛛が、駆除すべき危険な種類なのか、それとも放置しても問題ないのか気になりますよね。
蜘蛛の駆除を業者に依頼する前に、まずは代表的な蜘蛛の種類とそれぞれの特徴を把握しておきましょう。
益虫として知られる無害な蜘蛛もいれば、強い毒を持つ危険な蜘蛛もいるため、正しい知識を持つことが重要です。
屋内で見かけることが多い無害な蜘蛛
家の中で遭遇する蜘蛛の多くは、人間にとって無害、あるいはゴキブリなどの害虫を食べてくれる「益虫」です。
見た目の不快感から駆除したくなるかもしれませんが、基本的には放置しても問題ありません。
ここでは、代表的な3種類の家蜘蛛を紹介します。
アシダカグモ
アシダカグモは、足を広げるとCD一枚分ほど(約10cm~13cm)にもなる日本最大級の徘徊性の蜘蛛です。
その大きさから多くの人を驚かせますが、性格は臆病で、基本的には人間に害を及ぼすことはありません。
毒も持っていますが非常に弱く、人間が咬まれても大事に至ることはほとんどないとされています。
アシダカグモの最大の特徴は、ゴキブリやハエ、蚊などの害虫を捕食してくれる点です。
一晩で多くのゴキブリを捕らえることもあるため、「家の守り神」と呼ぶ人もいるほどです。
家にアシダカグモがいるということは、そのエサとなる害虫がいる証拠でもあります。
アシダカグモがいなくなると、かえってゴキブリなどが増える可能性も考えられます。
ハエトリグモ
ハエトリグモは、体長1cm程度の小さな蜘蛛で、家の中の壁や窓際などでよく見かけます。
名前の通り、ピョンピョンと跳ねながら移動し、ハエや蚊、ダニなどの小さな虫を捕食します。
巣を張らずに獲物を狩るハンターです。
チャスジハエトリやアダンソンハエトリといった種類が一般的で、人懐っこい動きから愛好家もいるほどです。
もちろん毒はなく、人間を咬むこともありません。
非常に有益な益虫なので、見かけても無理に駆除する必要はないでしょう。
イエユウレイグモ
イエユウレイグモは、非常に細く長い足と小さな体が特徴的な蜘蛛です。
その頼りない姿がまるで幽霊のように見えることから、この名前が付けられました。
部屋の隅や家具の裏、物置など、あまり人が立ち入らない場所に不規則な形の巣を張ります。
性格は大人しく、毒性もありません。他の蜘蛛や昆虫などを捕食してくれます。
巣が汚く見えるため不快に感じるかもしれませんが、イエユウレイグモ自体に害はありません。
巣が気になる場合は、蜘蛛ごと追い出すか、巣だけを掃除するのが良いでしょう。
注意すべき危険な毒蜘蛛
日本に生息する蜘蛛のほとんどは無害ですが、中には強い毒を持ち、咬まれると健康被害を引き起こす危険な種類も存在します。
特に注意が必要な毒蜘蛛の特徴を理解し、見つけた場合は絶対に素手で触らず、慎重に対処するか、専門の駆除業者に相談することが重要です。
ここでは、特に注意すべき2種類の毒蜘蛛を紹介します。
セアカゴケグモ
セアカゴケグモは、オーストラリア原産の特定外来生物で、日本では1995年に初めて発見されて以降、各地で生息が確認されています。
特に毒性が強いのはメスで、以下の特徴があります。
- 体長・見た目: メスは約1cmで、全体的に光沢のある黒色。腹部の背面にひし形を縦に2つ並べたような、特徴的な赤い模様があります。
- 毒性: 強い神経毒(α-ラトロトキシン)を持ちます。
- 症状: 咬まれると針で刺されたような激しい痛みが走り、その後、咬まれた部分の周りが腫れて赤くなります。重症化すると、発汗、吐き気、頭痛、筋肉痛、呼吸困難などの全身症状が現れることがあります。
- 生息場所: 日当たりの良い暖かい場所を好み、地面や人工物の隙間によく潜んでいます。側溝の蓋の裏、プランターや植木鉢の底、公園のベンチの裏、自動販売機の下などは特に注意が必要です。
もしセアカゴケグモに咬まれた場合は、すぐに流水と石鹸で傷口を洗い流し、できるだけ早く医療機関(皮膚科や外科)を受診してください。
可能であれば、殺した蜘蛛を病院に持参すると、より的確な診断と治療が受けられます。
駆除する際は、市販の殺虫剤を噴霧するか、靴で踏み潰すなどの方法がありますが、直接触れないよう細心の注意を払ってください。
不安な場合や多数発生している場合は、専門の駆除業者や自治体に相談しましょう。
カバキコマチグモ
カバキコマチグモは、日本に古くから生息する在来種の毒蜘蛛です。
主に草むらや田んぼに生息していますが、夜間に活動するため、洗濯物などに紛れて家の中に侵入することがあります。
- 体長・見た目: 体長は約1cm~1.5cm。体は黄緑色や薄い茶褐色(樺黄色)で、頭部が黒褐色なのが特徴です。
- 毒性: 日本の蜘蛛の中では特に強い毒を持ちます。
- 症状: 咬まれると激しい痛みがあり、赤く腫れ上がります。症状が強い場合は、頭痛や発熱、吐き気などを伴うこともあり、症状が治まるまで数日かかることもあります。
- 生息場所: ススキやチガヤなどイネ科の植物の葉を巻いて、その中に巣を作ります。夏から秋にかけて活動が活発になります。
草むらや河川敷などでの作業時には、長袖・長ズボンを着用し、肌の露出を避けることが重要です。
もし家の中で見つけても、セアカゴケグモ同様、素手では絶対に触らないでください。
咬まれた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
もう蜘蛛に悩まないための再発防止策
専門業者による駆除で家の中がきれいになっても、再発防止策を講じなければ、蜘蛛は再び侵入してきます。
一度駆除した安心感から対策を怠ると、また同じ悩みを繰り返すことになりかねません。
ここでは、プロの業者も推奨する、家庭でできる効果的な再発防止策を4つのポイントに分けて詳しく解説します。
継続的な対策で、蜘蛛が寄り付かない快適な住環境を維持しましょう。
蜘蛛のエサとなる害虫を駆除する
家の中に蜘蛛が現れる最も大きな原因は、そこにエサとなる他の虫がいるからです。
蜘蛛はゴキブリ、ハエ、コバエ、ダニ、ガ、カなどを捕食します。
つまり、これらの害虫を駆除し、エサがない環境を作ることが、蜘蛛を寄せ付けないための最も根本的で効果的な対策となります。
まずは、くん煙剤や毒餌剤(ベイト剤)などを使用して、家の中に潜む害虫を一掃しましょう。
特にゴキブリは繁殖力が高く、蜘蛛の格好のエサとなるため、重点的な対策が必要です。
また、生ゴミは蓋付きのゴミ箱に捨て、こまめに処理することを心がけてください。
キッチンの三角コーナーや排水口のヌメリもコバエの発生源となるため、定期的な清掃が欠かせません。
害虫がいなくなれば、蜘蛛はエサを求めて他の場所へ移動していきます。
こまめな清掃と蜘蛛の巣の除去
蜘蛛は、ホコリが多くて隠れやすい場所や、人の動きが少ない静かな場所を好んで巣を作ります。
日頃からこまめに掃除を行い、蜘蛛が住みにくい環境を保つことが重要です。
特に、以下の場所は蜘蛛が巣を張りやすいポイントなので、重点的に清掃しましょう。
- 部屋の隅や角
- 天井と壁の境目
- 家具の裏や下
- 窓のサッシ
- 換気扇や通気口の周り
- あまり使わない部屋や物置
掃除機でホコリと一緒に蜘蛛や巣を吸い取ったり、柄の長いほうきやハンディモップで払い落としたりするのが効果的です。
蜘蛛の巣を見つけたら、放置せずにすぐに除去してください。
巣を放置すると、そこを拠点として蜘蛛が定着してしまいます。
また、巣の近くに白っぽい綿のような塊の「卵嚢(らんのう)」を見つけた場合は、特に注意が必要です。
卵嚢の中には数百個の卵が入っていることがあり、孵化すると一気に大量の子蜘蛛が発生してしまいます。
卵嚢は、ティッシュなどで潰して袋に入れて捨てるか、掃除機で吸い取ってすぐにゴミパックを処分するようにしましょう。
蜘蛛の侵入経路となる家の隙間を塞ぐ
蜘蛛は、ほんのわずかな隙間からでも家の中に侵入してきます。
外からの侵入経路を物理的に塞ぐことで、蜘蛛の出現を大幅に減らすことができます。
家の中を点検し、次のような隙間がないか確認してみましょう。
- 網戸の破れや、窓枠との隙間
- ドアの下や枠の隙間
- 壁のひび割れや亀裂
- エアコンの配管を通す穴(壁の貫通部)の隙間
- 換気扇や通気口
- 郵便受け
これらの隙間は、ホームセンターなどで購入できる隙間テープやコーキング剤、補修用パテを使って簡単に塞ぐことができます。
網戸が破れている場合は、補修シールを貼るか、新しいものに張り替えましょう。
エアコンのドレンホースの先端や通気口には、防虫キャップを取り付けるのも非常に効果的です。
物理的に侵入路を断つことは、あらゆる害虫対策の基本となります。
市販の忌避剤を活用する
清掃や侵入経路の封鎖とあわせて、市販の忌避剤(きひざい)を使うとさらに効果が高まります。
忌避剤は、蜘蛛が嫌がる成分で寄り付かせないようにする薬剤です。
蜘蛛専用のスプレータイプの忌避剤は、蜘蛛の巣を張られやすい場所や侵入経路となりそうな場所に予め吹き付けておくことで、予防効果を発揮します。
例えば、アース製薬の「クモの巣消滅ジェット」のような製品は、撥水成分で蜘蛛に巣を張らせない効果が長期間持続します。
玄関のドア枠、軒下、窓のサッシ、ガレージ内など、屋外や家の外周に使うのがおすすめです。
小さなお子様やペットがいて化学薬品の使用に抵抗がある場合は、天然成分由来の忌避剤を活用すると良いでしょう。
蜘蛛は、ハッカ油やミント、レモングラスなどの柑橘系の香りを嫌う性質があります。
無水エタノールと精製水、ハッカ油を混ぜて自作したハッカスプレーを網戸や玄関周りに吹きかけたり、アロマディフューザーでミント系の香りをお部屋に広げたりするのも手軽で安全な方法です。
まとめ
家に出る蜘蛛の駆除は自分でも可能ですが、大量発生した場合や毒蜘蛛の可能性がある場合は、安全と確実性の観点から専門業者への依頼が最善です。
業者に依頼する際の費用は、建物の広さや被害状況によって変動するため、複数の業者から相見積もりを取って比較検討することが重要です。
信頼できる業者を選ぶには、実績や口コミ、保証の有無を確認しましょう。
駆除後は清掃や侵入経路の封鎖といった再発防止策を行い、蜘蛛のいない快適な環境を維持してください。