害獣 家 対策

天井裏から聞こえる物音や、見慣れないフンのような汚れ。「もしかして害獣?」と不安に感じていませんか。

この記事を読めば、害獣がいるサインの見分け方から、自分でできる具体的な対策方法まで全てが分かります。

家の害獣対策で最も重要なのは、侵入経路を特定し、完全に塞ぐことです。

ホームセンターで揃う道具を使った侵入経路の塞ぎ方、害獣を追い出す手順、二度と寄せ付けない予防策まで、今日から実践できる知識を解説します。

自分で対策すべきか、プロの業者に依頼すべきかの判断基準も明確になります。

目次

家に害獣がいるかも?チェックしたい危険なサイン

「最近、家の中から変な音がする…」「なんだか獣臭い気がする…」。そんな些細な違和感は、害獣がすでにあなたの家に棲みついている危険なサインかもしれません。

静かで安全なはずの我が家が、知らぬ間に害獣の住処になっているケースは決して珍しくありません。

被害が拡大する前に、まずはご自宅に以下のような兆候がないか、注意深くチェックしてみましょう。

ここでは、害獣の存在を示す代表的なサインを具体的に解説します。

一つでも当てはまる項目があれば、早めの対策が必要です。

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天井裏や壁の中から聞こえる足音や物音

害獣被害の中でも最も気づきやすいのが、天井裏や壁の内部から聞こえてくる物音です。

特に、家族が寝静まった深夜に「トトト…」という軽い足音や、「ドタドタ」「ゴソゴソ」といった動き回る音が聞こえる場合、害獣が活動している可能性が非常に高いでしょう。

音の種類によって、侵入している害獣をある程度推測することができます。

  • 「トトト…」「カリカリ…」比較的小さく軽い音は、ネズミ(特に高所を得意とするクマネズミ)の可能性があります。壁の中や天井裏を素早く移動したり、木材や配線をかじったりする音です。
  • 「ドタドタ!」「バタバタ!」大きくて重い足音は、ハクビシンやアライグマといった中型の動物が走り回っている音です。体重があるため、天井がきしむような音がすることもあります。
  • 「キューキュー」「キーキー」甲高い鳴き声が聞こえる場合、イタチやネズミ、コウモリなどが考えられます。特に繁殖期には、子どもの鳴き声が聞こえることもあります。

これらの音は、害獣が夜行性であるために夜間に聞こえることがほとんどです。日中は静かでも、夜に不審な物音がする場合は注意深く耳を澄ましてみてください。

フンや尿の跡 家の周りや屋根裏の汚れ

害獣の存在を確定づける最も直接的な証拠が、フンや尿の痕跡です。

屋根裏や床下、ベランダの隅、換気口の周辺など、普段あまり目の届かない場所に黒っぽいフンが落ちていないか確認しましょう。

天井にできた原因不明の茶色いシミは、害獣の尿が天井板に染み込んだ跡である可能性も考えられます。

フンの形状や状態は、害獣の種類を特定する重要な手がかりとなります。

  • ネズミのフン5mm〜1cm程度の黒く細長い粒状で、家の中の様々な場所に散らばっているのが特徴です。
  • ハクビシンのフン5cm〜15cm程度の細長い形状で、果物の種などが混じっていることが多くあります。同じ場所にフンを溜める「ため糞」という習性があるため、一箇所に大量のフンが見つかります。
  • アライグマのフン5cm〜20cm程度の丸みを帯びた形状で、動物の骨や昆虫の羽などが混ざっていることがあります。水辺でフンをすることが多いですが、屋根裏にも排泄します。
  • イタチのフン水分が多くて細長く、強い悪臭を放ちます。魚やカエルなどを食べるため、動物性のものが混じっていることがあります。
  • コウモリのフン5mm〜1cm程度で黒く、乾燥していて少し触るとパサパサと崩れるのが特徴です。玄関の軒下や窓のサッシの下などに落ちていることが多いです。

これらの排泄物は、強烈な悪臭を放つだけでなく、病原菌や寄生虫、ダニ・ノミの発生源となり、アレルギーや喘息といった健康被害を引き起こすため、発見した場合は絶対に素手で触らず、慎重に対処する必要があります。

柱や断熱材に残されたかじり跡や傷

家の柱や壁、天井裏の断熱材、電気配線などに、何かにかじられたような跡や不自然な傷がないかチェックしましょう。

特にネズミは、一生伸び続ける歯を削るために、硬いものをかじる習性があります。

また、ハクビシンやアライグマも、巣の材料にしたり、侵入経路を広げたりするために断熱材をボロボロにすることがあります。

これらの損傷は、家の資産価値を著しく低下させるだけでなく、深刻な二次被害を引き起こす危険性をはらんでいます。

  • 建材への被害柱や梁などの木材がかじられると、家の強度が低下する恐れがあります。
  • 断熱材への被害天井裏の断熱材が破られたり巣にされたりすると、断熱効果が失われ、夏は暑く冬は寒い家になってしまいます。光熱費の高騰にも繋がります。
  • 電気配線への被害電気ケーブルや通信ケーブルがかじられると、漏電やショートによる火災が発生する危険性が極めて高くなります。また、インターネットや電話が突然使えなくなる原因にもなります。
  • ガス管・水道管への被害ガス管や水道管がかじられると、ガス漏れや水漏れといった重大な事故に発展する可能性があります。

壁や柱に付いた爪痕や、屋根裏に散乱した断熱材の残骸も、害獣が侵入しているサインです。

小さな傷跡でも見逃さないようにしましょう。

家に侵入する代表的な害獣の種類と特徴

日本国内の家屋に侵入し、被害をもたらす代表的な害獣の種類と、それぞれの特徴をまとめました。

どの動物が原因か見当をつけることで、より効果的な対策を立てることができます。

ネズミ(クマネズミ・ハツカネズミなど)
非常に高い繁殖力を持ち、あっという間に数が増えます。警戒心が強く、高所や壁の中など垂直移動が得意なクマネズミによる被害が都市部で多発しています。電線をかじって火災を引き起こしたり、サルモネラ菌などの病原菌を媒介したりする衛生害獣です。
ハクビシン
ジャコウネコ科の動物で、鼻筋から額にかけての白い線が特徴です。木登りが得意で、電線や木の枝を伝って屋根に登り、屋根の隙間から侵入します。屋根裏に棲みつき、「ため糞」によって天井のシミや悪臭、建材の腐食といった深刻な被害をもたらします。
アライグマ
尻尾に縞模様があり、手先が非常に器用な動物です。特定外来生物に指定されており、気性が荒く攻撃的な一面も。屋根の瓦を剥がして侵入するなど、家屋への破壊力は大きいです。農作物やペットが襲われる被害も報告されています。
イタチ
細長い体で、わずか3cmほどの隙間でも侵入できるのが特徴です。肉食性で、屋根裏に侵入して断熱材を巣にしたり、生ゴミを漁ったりします。フンや尿、そして体から発する臭いは非常に強烈で、悪臭被害が深刻化しやすい害獣です。
コウモリ(アブラコウモリ)
「イエコウモリ」とも呼ばれ、都市部にも生息しています。1〜2cm程度のわずかな隙間から壁の内部や換気口、屋根裏などに侵入し、集団で棲みつきます。鳥獣保護管理法により許可なく捕獲・殺傷することが禁止されているため、対策には注意が必要です。大量のフンによる悪臭やダニの発生が主な被害です。

これらのサインを発見したら、それは害獣からのSOSならぬ「危険信号」です。

被害が手遅れになる前に、次のステップである「侵入経路の特定」へと進みましょう。

家の害獣対策は侵入経路の特定から始まる

家に害獣が棲みついてしまった場合、やみくもに忌避剤を撒いたり捕獲器を設置したりしても、根本的な解決には至りません。

なぜなら、害獣が自由に出入りできる「侵入経路」が存在する限り、追い出してもすぐに戻ってきたり、別の個体が新たに入ってきたりするからです。

害獣対策の最も重要な第一歩は、敵の通り道である侵入経路をすべて特定し、完全に封鎖することにあります。

ハクビシンやイタチ、ネズミといった多くの害獣は、我々が想像するよりもずっと小さな隙間から侵入します。

例えば、大人のクマネズミはわずか1.5cm、子ネズミなら1cm未満の隙間でも通り抜けることが可能です。

そのため、「こんな小さな穴から入るはずがない」という思い込みは禁物です。

害獣が残した糞や足跡、体毛などの痕跡(ラットサイン)を手がかりに、家全体をくまなく点検し、侵入口の候補を一つ残らずリストアップしていきましょう。

屋根周りの侵入経路チェックリスト

屋根周りは、高所で人目につきにくいため、害獣にとって格好の侵入ポイントとなります。

特に、木登りが得意なハクビシンやアライグマ、身軽なイタチやネズミ、そして飛行能力を持つコウモリなどが主なターゲットです。

近くに電線や庭木の枝があると、それらを足がかりに簡単に屋根へ到達されてしまいます。

屋根の隙間や瓦のズレ

屋根は常に風雨や紫外線に晒されているため、経年劣化によって隙間が生じやすい場所です。特に、台風や地震の後は注意深くチェックする必要があります。

  • 瓦のズレ・割れ・浮き:日本瓦の屋根では、瓦同士のわずかなズレや、漆喰(しっくい)の剥がれが侵入経路になります。
  • 棟板金(むねばんきん)の浮きや隙間:スレート屋根や金属屋根の頂上部分にある板金が、釘の緩みなどによって浮き上がり、隙間ができることがあります。
  • 軒天(のきてん)の剥がれや穴:屋根の裏側(軒下から見上げる部分)の板が剥がれたり、換気口が破損したりすると、そこから天井裏へ直接侵入されます。特にハクビシンやイタチは、頭さえ入れば体をくねらせて侵入するため、軒天のわずかな破損も見逃せません

換気口や通気口の破損

住宅の湿気を逃がすために設けられている換気口や通気口も、害獣の主要な侵入経路の一つです。

金網や格子でカバーされていますが、これが破損しているケースが少なくありません。

  • 小屋裏換気口・軒天換気口:天井裏の熱気や湿気を排出するための換気口です。プラスチック製の格子は、アライグマやネズミにかじられて簡単に破壊されてしまいます。
  • 換気扇のダクトやフード:使われていない換気扇の外部フードの隙間や、ダクトの破損箇所から侵入されることがあります。
  • コウモリの侵入:コウモリは体が非常に柔軟で、1cm程度のわずかな隙間からでも出入りできます。そのため、換気口の格子の目が粗い場合や、少しでも破損している場合は、絶好の侵入ポイントとなってしまいます。換気口の周りに黒い糞が落ちていないか確認しましょう。

外壁や基礎部分の侵入経路チェックリスト

屋根だけでなく、地上に近い外壁や建物の基礎部分にも、害獣が利用できる隙間は数多く存在します。

壁を登るのが得意なハクビシンやアライグマはもちろん、地面を移動するネズミにとっては最もアクセスしやすいエリアです。

エアコンの配管や通気口の隙間

住宅設備のために壁に開けられた穴は、処理が不十分だと格好の侵入経路になります。

特にエアコン周りは注意が必要です。

  • エアコン配管用の貫通穴(スリーブ):室内機と室外機をつなぐ配管を通すために壁に開けられた穴です。配管と壁の隙間を埋めるための「配管パテ」が経年劣化で硬化して剥がれたり、そもそも施工されていなかったりするケースが多く、ネズミの主要な侵入口の一つです
  • 室外機のドレンホース:エアコンの結露水を排出するドレンホースの先端から、ネズミなどの小さな害獣が侵入し、壁の内部を伝って室内に入り込むことがあります。
  • 各種ダクトの隙間:換気扇や給湯器などのダクトを壁から出す際、その周りにできた隙間も狙われます。

壁のひび割れや基礎コンクリートの穴

建物の経年劣化や構造上の問題で生じるひび割れや穴も、見逃せない侵入経路です。

小さな隙間でも、害獣はかじって広げてしまうことがあります。

  • 外壁のひび割れ(クラック):モルタル壁に生じたひび割れや、サイディングボードの継ぎ目にあるコーキングの劣化部分から、壁の内部に侵入される可能性があります。
  • 基礎コンクリートの亀裂や穴:建物の土台となる基礎部分にできたひび割れや、水道管などを通すために開けられた穴が塞がれていない場合、床下への侵入を許してしまいます。特に古い木造住宅では、壁の内部に断熱材があり、一度侵入されると害獣が巣を作りやすく、家中に移動する通路として利用されてしまいます

床下換気口や基礎の隙間も要注意

地面に近く、湿気があって暗い床下は、害獣にとって非常に魅力的な環境です。

床下への侵入を許すと、そこを拠点として壁内を通り、天井裏まで活動範囲を広げられてしまう危険性があります。

  • 床下換気口の破損:基礎部分に設置されている換気口の金属製の格子が錆びて壊れていたり、歪んでいたりすると、ネズミやイタチが容易に侵入します。
  • 基礎と土台の隙間:古い住宅では、コンクリートの基礎と木材の土台の間に隙間が生じていることがあります。特に建物の角や増築部分は要注意です。
  • 床下点検口の不備:キッチンなどにある床下点検口の蓋がしっかりと閉まっていなかったり、破損していたりすると、床下から室内への侵入を許すことになります。

床下は湿気が多く、冬は外気より暖かく、断熱材が巣の材料になるため、ネズミやイタチにとって非常に快適な繁殖場所になりがちです

床下から聞こえる物音や、基礎周りでの糞の発見は、すでに害獣が棲みついている危険なサインです。

家全体の安全を守るためにも、床下の点検は欠かせません。

ホームセンターで全て揃う 害獣対策の必須道具

「害獣対策は専門業者に頼むしかない」と思っていませんか?実は、被害が深刻化する前であれば、身近なホームセンターで手に入る道具を使って自分で対策することが可能です。

ここでは、害獣対策のプロも現場で使用するような、効果的な道具を「侵入経路を塞ぐ」「追い出す」という目的別に詳しくご紹介します。

正しい道具を選び、今日から家の安全を守りましょう。

侵入経路を塞ぐための道具

害獣対策で最も重要なのは、新たな害獣の侵入を許さないこと、そして戻ってこさせないことです。

そのためには、特定した侵入経路を物理的に、かつ頑丈に塞ぐ必要があります。

害獣はわずかな隙間も見逃さず、時には壁をかじって穴を広げることもあるため、中途半端な補修では意味がありません。

ここでは、害獣の侵入を確実にシャットアウトするための必須アイテムをご紹介します。

金網やパンチングメタル

換気口や通気口、壁に開いた穴など、比較的大きな開口部を塞ぐのに最適なのが金網やパンチングメタルです。

プラスチック製のネットなどでは、ネズミやイタチにかじり破られてしまうため、必ず金属製のものを選びましょう。

ステンレス製やアルミ製の金網は錆びにくく、屋外での使用にも適しています

ネズミやコウモリといった小さな害獣の侵入を防ぐためには、網目が1cm以下の細かいものを選ぶのがポイントです。

一方、アライグマやハクビシンのように力が強く、こじ開けようとする動物に対しては、より強度のあるパンチングメタル(金属板に多数の穴を開けたもの)が非常に有効です。

ビスやネジでしっかりと固定し、隙間ができないように設置してください。

コーキング材や防鼠パテ

エアコンの配管を通す穴の周りや、外壁のひび割れ、基礎部分のわずかな隙間など、金網では対応しきれない細かい部分を埋めるのに役立つのがコーキング材やパテです。

外壁の補修には、耐水性・耐候性に優れたシリコン系のコーキング材がおすすめです。

しかし、ネズミの侵入が疑われる箇所には、唐辛子成分(カプサイシン)などを含んだ「防鼠パテ」の使用を強く推奨します

このパテは、ネズミが嫌う味や臭いがするため、かじって穴を広げられるのを防ぐ効果が期待できます。

粘土のように手でこねて形を整え、隙間に押し込むだけで施工できるため、DIY初心者でも簡単に扱うことができます。

害獣を家から追い出すための忌避グッズ

侵入経路を塞ぐ前に、必ず家の中にいる害獣を外に追い出す必要があります。

中に閉じ込めてしまうと、中で死んでしまい、悪臭やウジ・ハエの発生原因となるためです。

ホームセンターには、害獣が嫌がるニオイや音を利用した様々な忌避グッズが揃っています。

場所や状況に応じて使い分けましょう。

>>【完全版】効果で選ぶ害獣駆除グッズ完全ガイド|対象動物・場所別に徹底解説

害獣用のくん煙剤や忌避スプレー

屋根裏や天井裏、床下など、閉鎖された空間全体に効果を行き渡らせたい場合に最も効果的なのが「くん煙剤」です

ハッカ油や木酢液、硫黄といった害獣が本能的に嫌うニオイ成分を含んだ煙や霧を充満させ、害獣を外へと追い出します。

使用する際は、ペットや観葉植物を別の場所へ移動させ、火災報知器が反応しないようカバーをかけるなどの注意が必要です。

製品の用法・用量を必ず守って使用してください。

一方、侵入口や巣の周辺、フンが見られる場所など、ピンポイントで対策したい場合には忌避スプレーが手軽で便利です。

効果の持続時間は短い傾向にあるため、害獣の気配がなくなるまで定期的に散布を続けることが大切です。

固形忌避剤や超音波発生器

長期間にわたって害獣を寄せ付けない環境を作りたい場合には、設置型の忌避グッズが有効です。

屋根裏や縁の下などに置いて使用する「固形忌避剤」は、オオカミの尿のニオイを模したものや、ナフタレン系のものなど種類が豊富です。

効果の持続期間や対象動物を確認し、設置場所に合った製品を選びましょう。雨に強い屋外用のものもあります。

また、「超音波発生器」は、害獣が嫌がる周波数の音を発生させて追い払う装置です。

ただし、効果には個体差があり、音に慣れてしまう害獣もいると言われています。

また、壁などの障害物があると効果が届きにくいため、設置場所には工夫が必要です。

ペットがいるご家庭では影響がないか確認するなど、使用には注意が必要です。

単体での使用よりは、他の忌避剤と組み合わせて使う補助的な対策と考えるのが良いでしょう。

捕獲器の利用と鳥獣保護管理法に関する注意点

ホームセンターではネズミ用の粘着シートやカゴ罠といった捕獲器も販売されています。

しかし、ここで絶対に知っておかなければならない重要な注意点があります。

それは、日本に生息する野生鳥獣のほとんどは「鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)」によって保護されているという事実です。

ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミといった「家ネズミ」は例外的に駆除対象ですが、アライグマ、ハクビシン、イタチ、タヌキ、コウモリなどの動物を、国や自治体の許可なく捕獲したり、殺傷したりすることは法律で固く禁じられています。

もし無許可で捕獲・殺傷した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

害獣の捕獲を検討する場合は、必ず事前にお住まいの自治体(市役所や町村役場の環境課、農林課など)に相談し、適切な手続きと指示に従ってください

安易な自己判断での捕獲は絶対にやめましょう。

今日から自分でできる家の害獣対策 具体的な手順

家の害獣対策は、正しい手順を踏むことが成功の鍵です。

闇雲に作業を始めると、害獣を家の中に閉じ込めてしまったり、被害を拡大させたりする危険性があります。

ここでは、誰でも安全かつ効果的に実践できる3つのステップを具体的に解説します。

この手順通りに進めることで、害獣がいない安心な家を取り戻しましょう。

ステップ1 侵入経路を徹底的に封鎖する

害獣対策で最も重要なのが、侵入経路の封鎖です。しかし、ここで一つ非常に大切な注意点があります。

それは、害獣を追い出す前に全ての侵入経路を塞いではいけないということです。

全ての出入り口を塞いでしまうと、家の中に残った害獣がパニックになり、新たな破壊行動を起こしたり、壁の中などで死んで腐敗し、深刻な悪臭や衛生問題を引き起こす原因となります。

まずは、前の章で特定した侵入経路のうち、害獣のメインの出入り口と思われる場所を一つだけ「追い出し用の出口」として残し、それ以外の隙間や穴を全て塞いでいきます。

具体的な封鎖方法は以下の通りです。

  • 換気口や通気口:目の細かい金網(ステンレス製が錆びにくくおすすめ)やパンチングメタルで覆い、ビスやネジでしっかりと固定します。害獣がこじ開けられないよう、頑丈に取り付けることがポイントです。
  • 壁のひび割れや配管周りの隙間:ネズミなどの歯が強い害獣対策には、金網を詰め込んだ上から防鼠パテ(忌避成分が含まれたパテ)で埋めるのが効果的です。小さな隙間であれば、屋外用のコーキング材で十分に塞ぐことができます。
  • 屋根の隙間:瓦のズレや漆喰の剥がれなどは、専門的な知識が必要な場合もありますが、小さな隙間であれば金網や返し板を取り付けて侵入を防ぎます。高所作業になるため、安全には最大限配慮してください。

この段階では、あくまで「追い出し用の出口」を確保した上で、他の侵入経路を根絶することに集中してください。

ステップ2 忌避剤を使い害獣を家から追い出す

侵入経路の大部分を封鎖したら、次に家の中にいる害獣を外へ追い出します。

この作業には、害獣が嫌うニオイを利用した忌避剤が非常に有効です。ポイントは、ステップ1で残した「追い出し用の出口」へと害獣を誘導するように使用することです。

屋根裏や天井裏など、害獣が潜んでいる空間で効果的なのが「害獣用のくん煙剤」です。

ハッカやトウガラシ由来の成分を含んだ煙が隅々まで行き渡り、害獣を追い詰めます。

くん煙剤を使用する際は、以下の点に注意してください。

  • 使用前に火災報知器やガス警報器が反応しないよう、ビニール袋などで覆います。
  • ペットや観葉植物は必ず部屋の外へ移動させてください。
  • くん煙剤は、追い出し用の出口から最も遠い場所から焚き始め、害獣を出口へと追い立てるように設置します。
  • 使用後は、製品の指示に従って十分に換気を行ってください。

また、くん煙剤が使えない場所や、補助的な対策として「忌避スプレー」や「固形忌避剤」も活用できます。

害獣のフンがある場所や通り道にスプレーしたり、固形忌避剤を設置したりすることで、居心地を悪くさせ、外へと逃げるように促します。

これらの忌避グッズを効果的に使い、家の中から害獣を完全に追い出しましょう。

ステップ3 害獣のフンを清掃し消毒する

害獣を完全に追い出し、足音や物音がしなくなったら、最後の仕上げとして巣やフンの清掃・消毒を行います。

この作業を怠ると、害獣のフンや尿から発生する悪臭だけでなく、ダニやノミ、病原菌による健康被害のリスクが残ってしまいます。

安全のため、必ずマスク、ゴーグル、ゴム手袋を着用して作業してください。

清掃と消毒の手順は以下の通りです。

  1. フンの除去:乾燥したフンはホコリが舞いやすいため、霧吹きなどで軽く湿らせてからホウキとチリトリで集めます。掃除機は排気で菌を撒き散らす恐れがあるため使用しないでください。集めたフンはビニール袋に密閉し、自治体のルールに従って可燃ゴミとして処分します。
  2. 清掃と消毒:フンがあった場所や尿のシミは、雑巾で綺麗に拭き取ります。その後、市販の除菌用アルコールスプレーや、次亜塩素酸ナトリウム系の消毒液(家庭用塩素系漂白剤を水で薄めたもの)を吹きかけて、しっかりと消毒・殺菌します。
  3. 断熱材の確認:天井裏の断熱材がフンや尿で汚染されている場合は、悪臭やカビの原因になります。被害がひどい場合は、部分的にでも交換することをおすすめします。
  4. 最終封鎖:全ての清掃・消毒作業が終わったら、最後に、追い出し用として残しておいた侵入経路を金網やパテなどで完全に封鎖します。これを忘れると、再び害獣が戻ってきてしまうため、最も重要な最終工程です。

以上の3ステップを丁寧に行うことで、害獣のいない清潔で安全な住環境を取り戻すことができます。

害獣を二度と寄せ付けない家にするための予防策

害獣の侵入経路を塞ぎ、家から追い出すことに成功しても、根本的な環境が変わらなければ再び被害に遭う可能性があります。

害獣にとって魅力のない、住み着きにくい環境を維持することが、長期的な安心につながります。

ここでは、害獣を二度と寄せ付けない家にするための具体的な予防策を解説します。

家の周りのゴミや不用品を片付ける

害獣は、身を隠せる場所や巣作りの材料となる場所を好みます。

家の周りに不用品やゴミが放置されていると、それらが格好の隠れ家になってしまいます。

特に、アライグマやハクビシン、イタチなどは、外敵から身を守れる安全な場所を常に探しています。

使わなくなった植木鉢、古いタイヤ、木材、段ボールなどが庭や物置の周りに山積みになっていないか確認しましょう。

害獣にとっての「隠れ家」を徹底的に排除することが、敷地内への定着を防ぐ第一歩です。

定期的に家の周りを見回り、整理整頓を心がけるだけで、害獣が寄り付きにくい環境を作ることができます。

また、伸び放題の雑草も害獣の隠れ場所になるため、こまめに草刈りを行い、見通しを良くしておくことが重要です。

庭木の枝を剪定し屋根への足場をなくす

身体能力の高いハクビシンやアライグマ、ネズミなどは、庭木を伝って簡単に屋根や2階のベランダに到達します。

家の壁に接するほど伸びた枝は、彼らにとって屋根裏へ侵入するための完璧な「橋」や「足場」となってしまうのです。

対策として、建物の壁や屋根にかかっている枝は、壁から1.5m〜2m程度離して剪定しましょう。

これにより、ジャンプしても届かない物理的な距離を作り出すことができます。特に、屋根に覆いかぶさるように伸びている枝は最優先でカットしてください。

また、壁を覆うツタなどの植物も、害獣が壁を登るための足がかりになるため、定期的な手入れや除去を検討することをおすすめします。

屋根へのアクセスルートを断つことは、高所からの侵入を防ぐ上で非常に効果的な予防策です。

生ゴミの管理を徹底する

害獣が民家に近づく最大の目的は「餌」です。特に、生ゴミの臭いは嗅覚の鋭い害獣を遠くからでも引き寄せてしまいます。

一度でも「ここには食べ物がある」と学習されると、餌場として認識され、執拗に侵入を試みるようになります。

ゴミ出しの日まで生ゴミは屋外に放置せず、必ず蓋がしっかりと閉まるゴミ箱を使用してください。

可能であれば、動物が簡単に開けられないロック付きのものや、噛み破れない金属製のゴミ箱が理想的です。

ゴミ袋の口を固く縛ることはもちろん、夜間は屋内に保管するのが最も安全です。

また、ペットフードの食べ残しを外に放置したり、収穫しないまま木に実っている果物(柿やビワなど)を放置したりするのも、害獣に餌付けしているのと同じです。

敷地内に害獣の餌となるものを置かないという意識が、最も確実な予防策と言えるでしょう。

自分で対策は難しい?プロの害獣駆除業者に相談するケース

ホームセンターの道具を使った害獣対策は、被害が初期段階であれば一定の効果が期待できます。

しかし、状況によってはご自身での対策が困難なだけでなく、かえって被害を拡大させてしまう危険性もはらんでいます。

費用を抑えたい気持ちから無理にご自身で対応しようとすると、時間と労力が無駄になるばかりか、建物の資産価値を損なうことにもなりかねません。

ここでは、安全かつ確実に問題を解決するために、プロの害獣駆除業者への相談を強く推奨する3つのケースについて具体的に解説します。

害獣の種類が特定できない場合

天井裏から聞こえる物音や、庭で見かけるフン。これらが害獣のサインであることは分かっても、その正体を正確に特定するのは非常に困難です。

例えば、ネズミとイタチ、ハクビシンとアライグマでは、体の大きさはもちろん、習性や効果的な対策方法が全く異なります。

もし害獣の種類を間違えて対策してしまうと、忌避剤が効かなかったり、封鎖したはずの隙間を簡単に突破されたりする可能性があります。

間違った対策は害獣に警戒心を与えるだけで、その後の駆除作業をより一層難しくしてしまいます。

プロの業者は、フンの形状や大きさ、足跡、被害状況など、わずかな痕跡から害獣の種類を正確に特定する専門知識と経験を持っています。

原因となっている動物を正しく見極め、その習性に合わせた最適な駆除プランを提案してもらうことが、根本的な解決への第一歩です。

被害が広範囲に及んでいる場合

被害が特定の箇所だけでなく、家の複数箇所に及んでいる場合は、ご自身での完全な対策は極めて困難です。

以下のような状況は、すでに被害が深刻化しているサインです。

  • 天井裏だけでなく、壁の中や床下からも物音がする
  • 複数の部屋や階でフンや尿のシミ、獣臭がする
  • 断熱材が広範囲にわたって荒らされ、巣材として利用されている
  • 夜中に複数の足音が聞こえ、繁殖して数が増えている可能性が高い

被害が広範囲に及んでいる場合、侵入経路も一つとは限りません。

素人目には気づかないような複数の侵入経路が存在し、巣を作って繁殖しているケースがほとんどです。

特に、巣に子供の害獣がいる場合、親だけを追い出しても子供が取り残されてしまいます。

残された子獣は餓死し、その死骸が天井裏などで腐敗することで、強烈な悪臭やウジ・ハエなどの二次被害を引き起こすため、極めて深刻な事態に陥ります。

専門業者は建物構造を熟知しており、徹底的な調査で全ての侵入経路と巣の場所を突き止め、家族構成まで考慮した上で駆除・捕獲作業を行います。

高所など危険な場所での作業が必要な場合

害獣の侵入経路は、屋根の隙間や瓦のズレ、高所にある換気口、雨どいの破損部分など、ご自身で作業するには危険が伴う場所に集中しています。

慣れない高所での作業は、屋根からの転落といった重大な人身事故に繋がるリスクが非常に高いです。

また、狭く暗い天井裏や床下での作業も、釘でケガをしたり、足場を踏み外して天井を破壊してしまったりする危険性があります。

さらに、アライグマやイタチといった一部の害獣は気性が荒く、追い詰められると人に襲い掛かってくることもあります。

不用意に近づくと、噛まれたり引っかかれたりして、感染症(破傷風など)のリスクに晒されることになります。

プロの業者は、安全装備を万全に整え、専門的な知識と技術をもって危険な場所での作業を安全に行います。

ご自身とご家族の安全、そして大切な家を守るためにも、危険な作業は決して無理をせず、専門家である業者に任せるのが賢明な判断です。

まとめ

家の害獣対策は、まず天井裏の物音やフンなどのサインに気づくことから始まります。

最も重要な対策は、屋根や壁の隙間といった侵入経路を特定し、金網やパテで物理的に封鎖することです。

これにより、害獣の再侵入を防ぎます。

くん煙剤などで家の中から害獣を追い出した後、フンの清掃・消毒を行い、家の周りを清潔に保つことで予防効果が高まります。

自分でできる対策は多いですが、被害が深刻な場合や高所作業が危険な場合は、無理せず専門の駆除業者に相談することが、安全で確実な解決策と言えるでしょう。

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