
家庭菜園で大切に育てているトマトに、見たことのない虫が付いていてお困りではありませんか?
「このままではトマトが全滅してしまうかも…」と不安に感じている方も多いでしょう。
この記事を読めば、トマトを襲う代表的な害虫の種類をサインから特定する方法、農薬を使った効果的な駆除から木酢液や天敵を活用した安全な対策、そして今後の発生を防ぐための具体的な予防策まで、初心者でも実践できるプロの知識がすべて分かります。
トマトの害虫対策で最も重要な結論は「早期発見と、害虫に合わせた適切な対処」です。
葉や実の小さな変化を見逃さず、正しい方法で迅速に対処することが、美味しいトマトをたくさん収穫するための最大の秘訣です。
トマトに発生する害虫のサインを見逃さないで
家庭菜園で人気のトマトですが、美味しい実を収穫するためには害虫との戦いが欠かせません。
害虫の被害は、気づいたときには手遅れになっていることも少なくありません。
しかし、害虫は必ず何らかのサイン(痕跡)を残します。
トマトの株が発する小さなSOSを見逃さず、早期発見・早期対策につなげることが、被害を最小限に食い止める最大のコツです。
ここでは、トマトの葉や実、茎に現れる異常から、そこに潜む害虫を特定するためのサインを詳しく解説します。
葉の異常でわかる害虫のサイン
葉は株の健康状態を示すバロメーターであり、多くの害虫が最初に活動を始める場所です。
毎日の水やりの際に、葉の表裏を注意深く観察する習慣をつけましょう。
葉が縮れたりベタベタするのはアブラムシ
トマトの新芽や葉の裏に、緑色や黒色の小さな虫がびっしりと群がっていたら、それはアブラムシです。
アブラムシは植物の汁を吸って生育を阻害するため、被害を受けた葉は縮れたり、ひどい場合には生育が止まってしまいます。
また、アブラムシの排泄物である「甘露(かんろ)」によって、葉や茎が光ってベタベタするのも特徴的なサインです。
この甘露はアリを呼び寄せるだけでなく、「すす病」という黒いカビが発生する原因にもなります。
すす病が葉を覆うと光合成が妨げられ、トマトの生育がさらに悪化します。
モザイク病などのウイルス病を媒介することもあるため、見つけたらすぐに対処が必要です。
白い小さな虫が飛び交うならコナジラミ
株を少し揺らしたときに、白い粉のような小さな虫がパッと一斉に飛び立つ場合は、コナジラミが発生している可能性が高いです。
体長1〜2mm程度の小さな虫で、主に葉の裏に寄生して汁を吸います。
アブラムシと同様に、排泄物で葉がベタベタになり、すす病を誘発します。
しかし、コナジラミが最も厄介なのは、トマト黄化葉巻病(TYLCV)をはじめとする深刻なウイルス病を媒介することです。
この病気にかかると株全体が萎縮し、収穫が絶望的になることもあります。
特に施設栽培では大発生しやすい害虫なので、注意が必要です。
葉にかすり傷のような白い斑点があればハダニ
葉の表面に、針でつついたような白い小さな斑点が無数に現れ、葉の色が抜けたようにかすり状に見える場合、ハダニの被害を疑いましょう。
ハダニは0.5mm程度と非常に小さく肉眼での確認が難しいですが、葉の裏に寄生して葉緑素を吸います。
被害が進行すると葉全体が白っぽくなり、光合成ができなくなって最終的には枯れ落ちてしまいます。
特に高温で乾燥した環境を好み、梅雨明けから夏にかけて急速に増殖します。
被害が広がると、葉の裏に細かいクモの巣のような網を張ることもあります。
葉に白い線で絵を描いたような跡はハモグリバエ
葉の表面に、白い線でうねうねと落書きをしたような食害痕が見られたら、それはハモグリバエの幼虫の仕業です。
通称「エカキムシ」とも呼ばれ、成虫が葉の組織内に産卵し、孵化した幼虫が葉の内部を食べ進むことで、このような特徴的な跡が残ります。
食害された部分は光合成ができなくなるため、被害が多いと株全体の生育が悪くなります。
見た目にもわかりやすいサインなので、見つけ次第、葉ごと取り除くなどの対策が必要です。
実や茎の異常でわかる害虫のサイン
収穫の喜びを奪う、実や茎への被害も見逃せません。
実に穴が開いていたり、新芽の生育がおかしかったりする場合も、害虫のサインです。
実に穴が開いていたらオオタバコガやヨトウムシ
せっかく色づき始めたトマトの実に、直径数ミリの穴が開いていたら、それはオオタバコガやヨトウムシの幼虫による食害です。
オオタバコガの幼虫は、ヘタの周辺から実に侵入し、内部を食い荒らします。
穴の周りにフンが付着していることも多く、被害果は腐敗しやすくなります。
一方、ヨトウムシ(夜盗虫)はその名の通り、夜間に活動して葉や茎、実を食害します。
昼間は株元の土の中に隠れているため見つけにくいですが、実に不規則な形の穴が開いていたらヨトウムシの可能性も考えられます。
新芽や花が被害にあっていたらアザミウマ
トマトの先端にある新芽(生長点)が縮れたり、奇形になったりする、あるいは花がうまく咲かずに落ちてしまうといった症状は、アザミウマ(スリップス)が原因かもしれません。
アザミウマは体長1〜2mmの非常に細長い虫で、新芽や花、若い果実の中に潜り込んで汁を吸います。
実に被害が及ぶと、表面がザラザラになったり、コルク状のかさぶたのような跡が残ったりして品質が著しく低下します。
また、トマト黄化えそ病(TSWV)というウイルス病を媒介することでも知られており、注意が必要な害虫です。
株に悪臭を放つ虫がいればカメムシ
トマトの株に近づいたときに、独特の不快な臭いがしたらカメムシがいるサインです。
緑色や茶色の様々な種類のカメムシがトマトに飛来し、茎や葉、特に果実から汁を吸います。
吸汁された果実は、その部分だけが白っぽくスポンジ状になり、食味が著しく悪くなります。
また、吸われた箇所から果実が奇形になることもあります。
刺激を与えると強烈な臭いを放つためすぐにわかりますが、捕まえようとすると飛んで逃げてしまうことが多い厄介な害虫です。
【害虫の種類別】トマトの害虫駆除と対策法
トマトに発生する害虫は種類によって効果的な駆除方法が異なります。
それぞれの特徴を理解し、状況に応じた最適な対策を講じることが、トマトを元気に育てるための鍵となります。
ここでは、代表的な7種類の害虫について、具体的な駆除方法と対策を詳しく解説します。
アブラムシの駆除方法
アブラムシは新芽や葉裏に群生し、植物の汁を吸って生育を阻害します。
繁殖力が非常に高いため、発見したらすぐに対処することが重要です。
発生初期であれば、粘着テープで貼り付けて取り除いたり、古い歯ブラシなどでこすり落としたりする方法が有効です。
また、牛乳を水で薄めたスプレーや木酢液の希釈液を散布するのも、窒息効果や忌避効果が期待できます。
大量に発生してしまった場合は、デンプンを主成分とするような特定防除資材や、家庭菜園用の殺虫剤を使用しましょう。
薬剤を選ぶ際は、トマトに登録があり、アブラムシに効果のあるものを選んでください。
>>【即効】大量のアブラムシ駆除に!業者をオススメする理由と知らないと損する退治法と予防策
コナジラミの駆除方法
コナジラミは葉裏に寄生し、株を揺らすと白い小さな虫が飛び交うのが特徴です。
汁を吸うだけでなく、排泄物が「すす病」の原因にもなります。
物理的な駆除としては、コナジラミが黄色に集まる習性を利用した黄色の粘着シートを株の近くに設置するのが非常に効果的です。
また、霧吹きなどで葉裏に水をかけて洗い流すのもよいでしょう。
薬剤を使用する場合は、成虫だけでなく卵や幼虫にも効果があるものを選ぶことが大切です。
気門を塞いで窒息させるデンプン由来の薬剤や、浸透移行性のある薬剤(ジノテフランなど)が有効ですが、薬剤抵抗性がつきやすいため、同じ薬剤の連続使用は避けるようにしましょう。
ハダニの駆除方法
ハダニは0.5mm程度の非常に小さな害虫で、主に葉の裏に寄生します。
高温で乾燥した環境を好むため、梅雨明けから夏にかけて特に注意が必要です。
ハダニは水に弱いため、予防と初期駆除を兼ねて、定期的に葉の裏に霧吹きで水をかける「葉水」が効果的です。
発生してしまった場合は、勢いよく水をかけて洗い流しましょう。
数が多くて手に負えない場合は、殺ダニ剤を使用します。
ハダニはクモの仲間であり、一般的な殺虫剤が効かないことがあるため、必ずハダニ専用の薬剤(マシン油乳剤など)を選んでください。
オオタバコガ・ヨトウムシの駆除方法
オオタバコガやヨトウムシの幼虫は、トマトの実に穴を開けたり、葉を食い荒らしたりする食害性の害虫です。
特にオオタバコガは実に侵入するため、被害が大きくなりがちです。
これらの幼虫は比較的大きいため、見つけ次第、割り箸などで捕まえて駆除するのが最も確実な方法です。
ヨトウムシは夜行性で日中は株元の土の中に隠れていることが多いので、株の周りを少し掘って探してみましょう。
薬剤を使用するなら、人や環境への影響が少ない生物農薬の「BT剤」がおすすめです。
これはチョウやガの幼虫にのみ効果を発揮します。
>>【ヨトウムシ駆除の決定版】知らないと損!プロが教える発生原因から予防法まで
ハモグリバエの駆除方法
ハモグリバエは、幼虫が葉の内部に潜り込んで食害し、白い筋のような食害痕(絵)を残すことから「エカキムシ」とも呼ばれます。
葉の内部にいるため、通常の殺虫剤が効きにくいのが特徴です。
被害を受けた葉を見つけたら、食害痕が広がらないうちに葉ごと摘み取って処分するのが最も効果的です。
まだ被害が小さい場合は、白い線の先端部分に幼虫がいるので、指でつまんで潰すことでも駆除できます。
薬剤で対処する場合は、葉の内部まで成分が浸透する「浸透移行性」のある殺虫剤を選びましょう。
>>ハモグリバエ(エカキムシ)の駆除方法|発生原因から予防策までプロが解説
アザミウマの駆除方法
アザミウマは体長1〜2mmと非常に小さく、新芽や花、若い果実などに寄生して汁を吸います。被害を受けると葉や実が変形したり、かすり状の傷がついたりします。
また、トマト黄化えそ病(TSWV)などのウイルス病を媒介することもあるため、早期の駆除が不可欠です。
アザミウマは青色に誘引される習性があるため、青色の粘着シートを設置して捕獲するのが有効です。
薬剤を使用する場合は、スピノサド系の薬剤などが効果的ですが、薬剤抵抗性を持ちやすい害虫なので、作用性の異なる複数の薬剤を順番に使う「ローテーション散布」を心がけましょう。
>>【決定版】アザミウマの駆除方法まとめ|農薬を使わない自然な対策から予防まで網羅
カメムシの駆除方法
カメムシはトマトの実に口吻を刺して汁を吸い、果実の変形や変色を引き起こします。
また、刺激を与えると強烈な悪臭を放つのも厄介な点です。飛来してくるカメムシは、見つけ次第捕殺するのが基本です。
悪臭に悩まされずに捕獲するには、口を切り取ったペットボトルをカメムシの下にそっと近づけ、振動を与えて中に落とす方法がおすすめです。
ガムテープなどに貼り付けて動きを封じてから処分する方法もあります。
大量発生した場合は、カメムシに効果のある家庭菜園用の殺虫剤を散布しましょう。
>>【大量発生】カメムシの駆除、信頼できる業者の見つけ方と料金相場をプロが解説
農薬を使わないトマトの害虫駆除
大切に育てているトマトだからこそ、できるだけ農薬は使いたくない、と考える方は多いのではないでしょうか。
ここでは、化学合成農薬に頼らず、ご家庭で手軽に実践できる害虫駆除の方法を3つのアプローチから詳しく解説します。
これらの方法は、効果が穏やかな場合もありますが、環境や人体に優しく、安心してトマトを収穫するための第一歩です。
こまめな観察と対策で、害虫の被害を最小限に食い止めましょう。
手で取る・水で流すなどの物理的駆除
最も原始的でありながら、確実性の高い方法が物理的な駆除です。
害虫の数が増える前に、早期発見・早期対応を心がけることが成功の鍵となります。
アブラムシやハダニのように小さな害虫が大量に発生している場合は、ホースのシャワー機能などを使い、少し強めの水流で葉の裏を中心に洗い流しましょう。
特にハダニは乾燥を好むため、定期的な葉水は発生予防にも繋がります。
ただし、水圧が強すぎると葉や茎を傷つけてしまう可能性があるので、株の様子を見ながら力加減を調整してください。
オオタバコガの幼虫やヨトウムシ、カメムシなど、目に見える大きさの害虫は、見つけ次第、手で取り除くのが最も効果的です。
虫に直接触れるのが苦手な方は、割り箸やピンセットを使ったり、ビニール手袋を着用したりすると良いでしょう。
捕まえた害虫は、ビニール袋に入れて口を縛って処分します。特にヨトウムシは夜行性のため、日中は株元の土の中に隠れていることがあります。
夕方から夜にかけて懐中電灯で照らしながら探すと、効率的に捕殺できます。
また、コナジラミやアザミウマのように飛翔する小さな虫には、黄色の粘着シートが有効です。
これらの害虫は黄色に誘引される習性があるため、トマトの株の近くに設置しておくだけで、シートに付着して物理的に捕獲できます。
市販の園芸用粘着シートを利用するのが手軽でおすすめです。
木酢液や牛乳スプレーを活用する
身近なものや自然由来の資材を活用して、害虫を遠ざけたり駆除したりする方法もあります。
化学農薬に比べて効果は穏やかですが、予防的な意味合いも込めて定期的に使用するのがポイントです。
木酢液(もくさくえき)は、木炭を作る際に出る煙を冷却して液体にしたもので、独特の燻製のような香りが特徴です。
この香りを害虫が嫌うため、忌避効果が期待できます。
製品の表示に従い、水で500倍〜1000倍程度に薄めたものをスプレーボトルに入れ、葉の表裏や株全体に散布します。
土壌の微生物を活性化させる効果もあるとされ、植物の健康維持にも役立ちます。
ただし、濃度が濃すぎると生育障害を起こすことがあるため、必ず規定の希釈倍率を守ってください。
牛乳スプレーは、アブラムシやハダニに効果的な方法として知られています。牛乳を水で薄めずに、あるいは同量の水で薄めてスプレーし、葉の表面に付着させます。
牛乳が乾燥する過程で膜を作り、害虫の気門(呼吸するための穴)を塞いで窒息させるという仕組みです。
散布は、よく晴れた日の午前中に行うのが最も効果的です。
注意点として、散布した牛乳をそのままにしておくと、腐敗して悪臭を放ったり、カビの原因になったりすることがあります。
効果が出た後(半日〜1日後)には、必ず水で丁寧に洗い流すようにしましょう。
テントウムシなどの天敵(益虫)を味方につける
家庭菜園の生態系を豊かにすることで、害虫を食べてくれる「天敵(益虫)」を呼び込み、自然の力で害虫の数をコントロールする方法です。
これは生物的防除と呼ばれ、環境への負荷が最も少ない持続可能な対策と言えます。
トマトの害虫であるアブラムシを捕食してくれる代表的な天敵が、テントウムシです。
特にナナホシテントウの成虫や幼虫は、1日に数十匹以上のアブラムシを食べると言われています。
また、ヒラタアブの幼虫もアブラムシを好んで食べます。
これらの益虫は、殺虫剤を散布すると害虫と一緒に死んでしまうため、天敵を活かすには農薬を使わないことが大前提となります。
天敵を畑やベランダに呼び寄せるには、彼らが好む環境を作ってあげることが大切です。
例えば、テントウムシやヒラタアブは、キク科(カモミール、マリーゴールドなど)やセリ科(ディル、フェンネルなど)の植物の花に集まる習性があります。
これらの植物をトマトの近くに植える(コンパニオンプランツ)ことで、天敵が自然と集まり、定着しやすくなります。
多様な植物がある環境は、天敵にとって餌場や隠れ家となり、生態系のバランスを保つ上で非常に重要です。
クモやカマキリも様々な害虫を捕食してくれる心強い味方なので、見つけてもむやみに駆除せず、そっと見守ってあげましょう。
今後の発生を防ぐ!トマトの害虫予防策
トマトの害虫対策で最も重要なのは、発生してからの駆除ではなく「発生させない環境づくり」です。
害虫が寄り付きにくい、また発生しても増殖しにくい環境をあらかじめ整えておくことで、農薬の使用を減らし、健全な株を育てることができます。
ここでは、家庭菜園でも手軽に実践できる効果的な予防策を3つのポイントに絞って詳しく解説します。
防虫ネットやシルバーマルチを正しく使う
物理的に害虫の侵入を防ぐ方法は、最も確実で安心な予防策の一つです。
特に、小さな虫の飛来を防ぐには防虫ネットとシルバーマルチの活用が非常に効果的です。
防虫ネットは、アブラムシ、コナジラミ、アザミウマ、ハモグリバエ、オオタバコガの成虫であるガ類など、多くの飛来害虫からトマトを守ります。
選ぶ際に重要なのがネットの「目合い」です。
アブラムシやコナジラミといった体長1mm程度の非常に小さな害虫を防ぐには、0.6mm以下の細かい目合いのものを選びましょう。
ガなどの比較的大きな虫が主な対象であれば1mm程度でも効果があります。
設置する際は、支柱を使ってトンネル状に張り、ネットが直接トマトの葉や茎に触れないように空間を作ることがポイントです。
ネットが株に触れていると、その上から産卵される可能性があるためです。
また、裾を土に埋めたり、専用のクリップや土のうで押さえたりして、地面との間に隙間ができないように徹底しましょう。
シルバーマルチ(反射マルチ)は、アブラムシやアザミウマなどが嫌う光の反射を利用して、株元への飛来を防ぐ資材です。
特に、トマト黄化葉巻病などのウイルス病を媒介するコナジラミ類に対して高い忌避効果が期待できます。
使い方は、畝立てをした土の表面にシルバーマルチを敷き、苗を植え付けるだけです。
害虫予防以外にも、夏の地温上昇を抑制したり、雑草の発生を防いだり、土の水分を保持したりと、多くのメリットがあります。
防虫ネットと組み合わせることで、さらに強固な予防体制を築くことができます。
コンパニオンプランツを一緒に植える
コンパニオンプランツ(共栄作物)とは、一緒に植えることで互いの生育に良い影響を与え合う植物のことです。
トマトの近くに特定のハーブや野菜を植えることで、害虫を遠ざけたり、天敵を呼び寄せたりする効果が期待できます。
トマトと相性が良い代表的なコンパニオンプランツには、以下のようなものがあります。
- バジル:その強い香りがアブラムシやコナジラミを遠ざけると言われています。また、トマトの風味を良くする効果も期待できるため、料理にも一緒に使えて一石二鳥です。
- マリーゴールド:根に共生する菌が、土中のネコブセンチュウを抑制する効果があることで有名です。品種によっては、特有の匂いでコナジラミなどの害虫を寄せ付けにくくします。
- ニラ、ネギ類:根に付く微生物が、トマトの重要病害である萎凋病の病原菌を抑制する効果が期待できます。独特の匂いも害虫忌避に役立ちます。
- ラッカセイ:マメ科の植物であるラッカセイは、根粒菌の働きで空気中の窒素を土壌に固定し、土を肥沃にします。これにより、トマトの健全な生育を助けます。
これらのコンパニオンプランツを、トマトの株元や株と株の間、畝の肩などに植えてみましょう。
ただ植えるだけでなく、それぞれの植物が持つ特性を理解し、目的に合わせて組み合わせることが成功の鍵です。
風通しを良くして病害虫に強い株を育てる
病害虫の発生は、株の健康状態と密接に関係しています。
特に、風通しが悪く湿気がこもる環境は、ハダニや、うどんこ病、灰色かび病といった病気の温床となります。
病気にかかって弱った株は、さらに害虫の被害を受けやすくなるという悪循環に陥ります。
日々の適切な管理で風通しを確保し、病害虫に負けない強い株を育てましょう。
風通しを良くするための具体的な作業は以下の通りです。
- 適切な株間の確保:苗を植え付ける際、品種にもよりますが最低でも50cm以上の株間をとりましょう。密植は風通しを悪くする最大の原因です。プランター栽培の場合も、詰め込みすぎないように注意します。
- わき芽かきと誘引:主枝と葉の付け根から生えてくる「わき芽」は、小さいうちにこまめに手で摘み取ります。放置すると葉が茂りすぎて栄養が分散し、風通しも悪くなります。また、株の成長に合わせて支柱に茎を誘引し、株全体に光と風が当たるようにします。
- 下葉かき(摘葉):収穫が始まった果房より下にある古い葉は、病気の原因になりやすいため、順次取り除きます。これにより、株元の風通しが良くなり、地面からの泥はねによる病原菌の感染リスクも低減できます。
また、丈夫な株を育てるには肥料管理も重要です。
特に、窒素成分の多い肥料をやりすぎると、葉ばかりが茂る「軟弱徒長」の状態になり、アブラムシなどの害虫を呼び寄せやすくなります。
肥料は規定量を守り、リン酸やカリウムもバランス良く与えることが、病害虫に強いトマトを育てる基本です。
まとめ
この記事では、トマト栽培で直面する害虫のサインの見分け方から、種類別の具体的な駆除方法、そして今後の発生を防ぐための予防策までを網羅的に解説しました。
美味しいトマトを収穫するための結論は、「早期発見」「正しい特定」「適切な対策」の3ステップを実践することにあります。
葉の縮れや実の穴など、トマトが発する小さなサインを見逃さず、それがどの害虫によるものかを正しく特定できれば、取るべき対策は明確になります。
農薬に頼るだけでなく、手で取り除いたり、木酢液や天敵であるテントウムシなどを活用したりと、ご自身の栽培スタイルに合わせた方法を選ぶことが可能です。
そして、害虫対策で最も効果的なのは、何よりも「予防」です。
防虫ネットやコンパニオンプランツ、風通しの良い環境づくりをあらかじめ行うことで、害虫の発生そのものを抑え、駆除にかかる手間を大幅に減らすことができます。
本記事で得た知識を活かし、害虫の心配なく、安心してトマト栽培を楽しんでください。








