オクラ 害虫 駆除

家庭菜園で大切に育てているオクラに、いつの間にか虫がついていたり、葉に穴が開いていたりして困っていませんか?オクラの害虫対策で最も重要なのは、被害が広がる前の「早期発見」と、害虫の種類に合わせた「適切な対処」です。

この記事では、オクラにつきやすいアブラムシやヨトウムシといった代表的な害虫の種類と、葉や実の症状から見分ける方法を詳しく解説します。

さらに、農薬を使わない手軽な駆除・予防策から、どうしても必要な場合の家庭菜園で使える農薬の選び方・使い方まで、あなたの状況に合わせた最適な方法がわかります。

この記事を最後まで読めば、害虫の悩みをスッキリ解決し、美味しいオクラをたくさん収穫するための知識がすべて手に入ります。

目次

まずはチェック オクラの害虫被害でよくある症状

家庭菜園で人気のオクラは、比較的育てやすい野菜ですが、害虫の被害に遭いやすい側面もあります。

大切に育てているオクラに異変を見つけたら、それは害虫からのサインかもしれません。

被害が小さいうちに対処することが、オクラを元気に育て、たくさんの実を収穫するための重要なポイントです。

まずは、オクラによく見られる被害の症状を知り、早期発見につなげましょう。

ここでは「葉」と「実や花」に分けて、チェックすべきポイントを詳しく解説します。

葉の異常で害虫を見分ける

オクラの葉は、健康状態を示すバロメーターです。

毎日観察することで、害虫の発生をいち早く察知できます。

以下のような症状がないか、葉の表だけでなく裏側まで念入りにチェックしましょう。

葉に白い斑点やカスリ状の跡がある

葉の表面に、針でつついたような白い小さな斑点が無数に現れたり、葉の色が抜けて白っぽくカスリ状になったりしている場合、ハダニの被害が疑われます。

ハダニは0.5mmほどの非常に小さな害虫で、葉の裏に寄生して汁を吸います。

被害が進行すると葉全体の葉緑素が失われ、光合成ができなくなり、生育不良や収量の低下につながります。

葉が縮れたり、新芽が変形したりしている

新芽や若葉が縮れたり、奇形になったりしているのは、アブラムシが原因の可能性があります。

アブラムシは新芽などの柔らかい部分に集団で寄生し、吸汁します。

その際、ウイルス病を媒介することもあり、モザイク病などを発症すると株全体が枯れてしまうこともあるため、特に注意が必要です。

葉がベタベタし、黒いすすが付いている

葉を触るとベタベタしていたり、黒いすすのようなカビが付着していたりする場合も、アブラムシやコナジラミなどの吸汁性害虫が原因と考えられます。

このベタベタの正体は、害虫の排泄物である「甘露(かんろ)」です。

この甘露を栄養源として黒いカビが発生する「すす病」を併発すると、葉の表面が覆われて光合成が妨げられ、オクラの生育に悪影響を及ぼします。

葉に穴が開いている、食べられた跡がある

葉に穴が開いていたり、葉の縁からギザギザに食べられていたりする食害の跡は、ヨトウムシ(夜盗虫)やアオムシ、バッタなどの仕業です。

特にヨトウムシは、その名の通り夜間に活動して葉を食い荒らすため、日中は株元の土の中に隠れていて見つけにくいのが特徴です。

日中に葉の被害だけが見つかる場合は、ヨトウムシの存在を疑いましょう。

実や花の異常で害虫を見分ける

収穫を楽しむオクラの実や、その元となる花にも害虫被害のサインは現れます。

美味しいオクラを収穫するためにも、見逃さずにチェックしましょう。

実が曲がる、表面に斑点や傷ができる

収穫間近のオクラの実が不自然に曲がったり、表面に茶色や黒っぽい斑点ができたり、硬くなってしまったりするのは、カメムシの被害が原因かもしれません。

カメムシはオクラの実に口針を刺して吸汁します。

吸われた部分は生育が阻害されて硬くなり、食味も著しく低下してしまいます。

若い実や花がポロポロ落ちる

せっかく咲いた花や、でき始めたばかりの小さな実が、育たずに落ちてしまうことがあります。

これは、アブラムシの大量発生による栄養不足や、カメムシによる花や実の付け根への吸汁被害が原因となっている可能性があります。

害虫によって株が弱っているサインとも言えるでしょう。

実に穴が開いている

オクラの実に小さな穴が開いているのを見つけたら、タバコガやオオタバコガの幼虫が内部に侵入している可能性があります。

これらの幼虫は実の中に潜り込んで内部を食害するため、外から見えにくく発見が遅れがちです。

被害に遭った実は商品価値がなくなるだけでなく、腐敗の原因にもなります。

苗が根元から切られて倒れている

植え付けたばかりの若い苗が、ある日突然、地際の茎からポッキリと切られたように倒れていることがあります。

これはネキリムシ(根切虫)による被害の典型的な症状です。

ネキリムシはカブラヤガなどのガの幼虫で、夜間に土の中から出てきて若い苗の茎を食害します。

被害に遭うと苗は枯れてしまうため、家庭菜園家にとっては非常に厄介な害虫です。

オクラの害虫 種類別の見分け方と効果的な駆除方法

オクラを元気に育てるためには、害虫の早期発見と迅速な対応が不可欠です。

ここでは、オクラに発生しやすい代表的な害虫5種類の見分け方と、それぞれの生態に合わせた効果的な駆除・対策方法を詳しく解説します。

被害のサインを見逃さず、大切なオクラを守りましょう。

アブラムシの駆除方法

アブラムシの見分け方と被害

アブラムシは、体長1〜4mm程度の非常に小さな虫で、緑色や黒色、茶色など様々な色をしています。

オクラの柔らかい新芽や葉の裏、茎にびっしりと群生するのが特徴です。

植物の汁を吸って生育を妨げるだけでなく、排泄物である「甘露(かんろ)」が原因で、葉が黒いすすで覆われたようになる「すす病」を誘発します。

また、ウイルス病を媒介することもあり、放置すると株全体が弱ってしまいます。

アブラムシに効果的な駆除と対策

発生初期であれば、粘着テープで貼り付けて取り除いたり、水で濡らした歯ブラシなどでこすり落としたりするのが手軽です。

数が多くなってきたら、牛乳や石鹸水をスプレーで吹きかけると、膜ができて窒息させる効果が期待できます。

また、キラキラ光るものを嫌う習性を利用し、株元にアルミホイルを敷くのも予防策として有効です。

農薬を使用する場合は、「ベニカXファインスプレー」など、オクラに登録のある薬剤を選びましょう。

>>【即効】大量のアブラムシ駆除に!業者をオススメする理由と知らないと損する退治法と予防策

ハダニの駆除方法

ハダニの見分け方と被害

ハダニは体長0.5mm程度と非常に小さく、肉眼での確認が難しい害虫です。

主に葉の裏に寄生し、汁を吸います。被害の初期症状は、葉に針で刺したような白い小さな斑点(かすり状)が現れることです。

被害が進行すると葉緑素が抜けて葉全体が白っぽくなり、光合成ができなくなって最終的には枯れてしまいます。

大量発生すると、クモの巣のような細い糸を張ることもあります。

高温で乾燥した環境を好むため、特に梅雨明けから夏にかけて注意が必要です。

ハダニに効果的な駆除と対策

ハダニは水に弱いため、霧吹きなどで葉の裏に水をかける「葉水(はみず)」が予防・駆除に効果的です。

特に乾燥しやすい時期は、こまめに行いましょう。

数が少ないうちは、被害にあった葉を摘み取って処分します。

農薬を使う場合は、アブラムシ用の殺虫剤は効きにくいため、「コロマイト乳剤」などの殺ダニ剤を使用する必要があります。

薬剤抵抗性がつきやすいので、同じ薬剤の連続使用は避けるようにしてください。

ヨトウムシ(夜盗虫)の駆除方法

ヨトウムシの見分け方と被害

ヨトウムシは「夜盗虫」の名前の通り、ヨトウガの幼虫で、昼間は株元の土の中に隠れ、夜になると活動して葉や実を食い荒らします。

食欲が旺盛で、一晩で葉が穴だらけになったり、葉脈だけを残して食べ尽くされたりすることもあります。

若い苗の場合は、地際の茎をかじられて倒されてしまうことも。

土の表面や葉の上に黒いフンが落ちていたら、ヨトウムシがいるサインです。

ヨトウムシに効果的な駆除と対策

最も確実な方法は、夜間に懐中電灯で照らしながら見つけて捕殺することです。

昼間に探す場合は、被害にあった株の周りの土を少し掘り返してみると見つかることがあります。

農薬を使用する場合は、天然成分由来で有機栽培でも使えるBT剤(「ゼンターリ顆粒水和剤」など)が有効です。

食害されることで効果を発揮するため、葉の表裏にまんべんなく散布しましょう。

>>【ヨトウムシ駆除の決定版】知らないと損!プロが教える発生原因から予防法まで

カメムシの駆除方法

カメムシの見分け方と被害

独特の臭いを放つことで知られるカメムシは、オクラの実や茎に口針を刺して汁を吸います。

被害を受けた実は、吸われた部分が茶色く変色して硬くなったり、奇形になったりして品質が著しく低下します。

特に収穫間近の柔らかい実に被害が集中しやすい傾向があります。

様々な種類のカメムシが飛来するため、注意が必要です。

カメムシに効果的な駆除と対策

見つけ次第、捕殺するのが基本です。

刺激すると臭いを出すため、ペットボトルに少量の洗剤と水を入れたものの中に落としたり、ガムテープに貼り付けたりして捕獲するのがおすすめです。

ミントやハッカなどのハーブ類はカメムシが嫌う香りなので、近くに植えたり、ハッカ油を薄めたスプレーを散布したりするのも忌避効果が期待できます。

農薬では「スタークル顆粒水溶剤」などが有効です。

>>【大量発生】カメムシの駆除、信頼できる業者の見つけ方と料金相場をプロが解説

ネキリムシ(根切虫)の駆除方法

ネキリムシの見分け方と被害

ネキリムシはカブラヤガなどのガの幼虫で、ヨトウムシと同様に夜行性です。

その名の通り、植え付けたばかりの若い苗の地際部分の茎を食いちぎってしまうのが最大の特徴です。

朝、畑を見に行ったら苗が根元からポッキリと倒れていた、という場合はネキリムシの被害を疑いましょう。

被害にあうと苗は回復できず、枯れてしまいます。

ネキリムシに効果的な駆除と対策

被害株を見つけたら、すぐに株元の土を3〜5cmほど掘り返してみてください。丸まった幼虫が見つかるはずなので、捕殺します。

予防策としては、植え付け時に苗の茎の周りをトイレットペーパーの芯やストローなどでガードする方法が効果的です。

農薬を使用する場合は、植え付け前に「ダイアジノン粒剤5」などの土壌殺虫剤を土に混ぜ込むことで、発生を防ぐことができます。

>>見つけたら即実行!ネキリムシの駆除方法|幼虫の見分け方から根絶やしにする対策まで

農薬を使わない オクラの害虫駆除と予防策

家庭菜園で育てるオクラは、できるだけ農薬を使わずに安心して収穫したいものです。

化学農薬に頼らなくても、害虫の発生を抑え、被害を最小限にする方法はたくさんあります。

大切なのは、害虫を見つけてから対処するだけでなく、日頃の観察と「予防」を組み合わせることです。

ここでは、手軽に始められる無農薬での害虫対策をご紹介します。

手作業や身近なものでできる駆除

害虫の数が少ない発生初期であれば、手作業や身近なもので十分に対応できます。

毎日の水やりや観察のついでに、こまめにチェックする習慣をつけましょう。

手で取り除く(捕殺)
ヨトウムシやカメムシなど、目に見える大きさの害虫は、見つけ次第、手や割り箸で捕まえて駆除するのが最も確実で手早い方法です。

アブラムシが葉や新芽に密集している場合は、軍手をはめた指でこすり落としたり、古い歯ブラシで優しくかき落としたりするのも効果的です。

粘着テープで捕獲する
アブラムシやハダニがびっしりと付いている場合、ガムテープや養生テープの粘着面を軽く押し当てて剥がし取る方法もあります。

葉を傷つけないように、粘着力の弱いものから試してみてください。

水で洗い流す
アブラムシやハダニは水に弱いため、ホースのシャワーや霧吹きで勢いよく水をかけて洗い流すだけでも個体数を減らせます。

特に、害虫が潜みやすい葉の裏側を狙って念入りに行いましょう。

ただし、水のやりすぎは株が弱る原因にもなるため、晴れた日の午前中に行い、早く乾くようにするのがポイントです。

自然由来のスプレーを活用する
牛乳を水で1:1に薄めたものをスプレーすると、乾くときに膜ができてアブラムシを窒息させる効果があります。

散布後は牛乳が腐敗してカビや悪臭の原因になるため、効果が出た後(半日程度)で水で洗い流してください。

また、木酢液や竹酢液を500〜1000倍に薄めて散布すると、その独特の燻製のような香りで害虫を忌避する効果が期待できます。

防虫ネットやマルチングで物理的に防ぐ

害虫対策で最も重要なのは、そもそも害虫をオクラに寄せ付けない環境を作ることです。

物理的な障壁を設けることで、害虫の飛来や産卵を防ぎます。

防虫ネット・寒冷紗
植え付け直後から防虫ネットや寒冷紗で株全体を覆うのは、最も効果的な予防策の一つです。

アブラムシのような小さな害虫の侵入も防ぐためには、目合いが1mm以下のネットを選びましょう。

支柱を立ててトンネル状に張り、ネットの裾が風でめくれないように土や重しでしっかりと押さえることが重要です。

オクラは背が高く成長するため、株の生長に合わせて高さを調整できるような、余裕のある設置を心がけましょう。

マルチング
株元の土の表面をビニールフィルムや敷きわらで覆う「マルチング」も害虫予防に役立ちます。

特に、キラキラと光を反射するシルバーマルチは、アブラムシが嫌う光を乱反射させるため、高い忌避効果があります。

また、土の泥はねを防いで病気の感染リスクを減らしたり、土壌の乾燥を防いでハダニの発生を抑制したりする副次的な効果も期待できます。

コンパニオンプランツで害虫を遠ざける

コンパニオンプランツとは、一緒に植えることでお互いの生育に良い影響を与え合う植物のことです。

特定の成分や香りで害虫を遠ざけたり、逆に天敵となる益虫を呼び寄せたりする効果を利用します。

マリーゴールド
独特の強い香りは、アブラムシやコナジラミなどの害虫を遠ざける効果があると言われています。

また、根に寄生するネコブセンチュウの密度を減らす効果で有名です。

オクラの株間や畝の周りに植えることで、土の中と地上の両方で害虫対策が期待できます。

ネギ類(ニラ、ワケギ、ニンニクなど)
ネギ類が持つ特有のツンとした香り成分「アリシン」は、多くのアブラムシやアザミウマが嫌います。

オクラの株元や畝の両脇に混植することで、害虫の飛来を減らす効果が期待できます。

ハーブ類(バジル、カモミールなど)
バジルやカモミールといった香りの強いハーブも、害虫を混乱させ、オクラを見つけにくくする効果があります。

また、カモミールなどのキク科の植物は、アブラムシの天敵であるテントウムシやヒラタアブといった益虫を呼び寄せる「バンカープランツ」としての役割も果たしてくれます。

家庭菜園で使えるオクラの農薬(殺虫剤)選びと使い方

手作業での駆除や予防策を試しても害虫の被害が広がる場合は、農薬(殺虫剤)の使用が効果的です。

特に家庭菜園では、適切な農薬を正しい方法で使うことで、被害を最小限に抑え、安全に美味しいオクラを収穫できます。

ここでは、初心者の方でも安心して使える農薬の選び方から、効果的な散布方法まで詳しく解説します。

農薬を選ぶときの注意点

農薬は強力な効果がある反面、使い方を間違えると作物や人体に影響を及ぼす可能性があります。

購入前に必ずラベルを確認し、以下の3つのポイントをチェックしましょう。

1. 「オクラ」に登録があるか確認する
農薬は、農薬取締法によって作物ごとに使用できる種類が定められています。

パッケージの裏面などにある「適用作物名」の欄に「オクラ」と記載されていることを必ず確認してください。

記載がない農薬を使用することは法律で禁止されています。

2. 対象の害虫に効果があるか確認する
発生している害虫の種類を特定し、その害虫が「適用病害虫名」に含まれているかを確認します。

「アブラムシ類」「ハダニ類」「ヨトウムシ」など、駆除したい害虫の名前が記載されている農薬を選びましょう。

3. 使用回数と収穫前日数を守る
農薬には、同じ作物に対して生涯使える回数(総使用回数)と、散布してから収穫できるまでの日数(使用時期・収穫前日数)が定められています。

例えば「収穫前日まで」「3回以内」といった記載です。

安全なオクラを食べるために、このルールは必ず守ってください。

オクラの害虫駆除におすすめの農薬

家庭菜園で使いやすく、オクラに登録のある代表的な農薬をいくつかご紹介します。

用途に合わせて選びましょう。

【手軽なスプレータイプ】
購入後すぐに使え、希釈の手間がないため初心者におすすめです。
ベニカXネクストスプレー(住友化学園芸):アブラムシやハダニ、コナジラミなど幅広い害虫に効果があります。病気の予防効果も兼ね備えているため、1本で害虫と病気の両方に対策できます。
やさお酢(アース製薬):食酢を主成分とした、食品由来の殺虫殺菌剤です。化学合成農薬を使いたくない方におすすめで、収穫前日まで何度でも使用できます。アブラムシやハダニの駆除に効果的です。

【広範囲に使える希釈タイプ】
自分で水に薄めて使用するタイプで、コストパフォーマンスに優れています。
マラソン乳剤(住友化学園芸):多くの作物や害虫に登録がある定番の殺虫剤です。アブラムシやカメムシなど、さまざまな害虫に効果を発揮します。

【予防に効果的な粒剤タイプ】
株元にまくだけで、成分が根から吸収されて株全体に行き渡り(浸透移行性)、長期間害虫から守ります。
オルトラン粒剤(住友化学園芸):植え付け時や生育初期に株元に散布することで、アブラムシなどの吸汁性害虫の発生を予防する効果が期待できます。

これらの農薬を使用する際は、必ずご自身で製品ラベルを再確認し、記載された使用方法を守ってください。

農薬の登録情報は変更されることがあるため、最新の情報を確認することが重要です。

詳しくは農林水産省のウェブサイトも参考にしてください。

農薬の正しい散布方法とタイミング

農薬の効果を最大限に引き出し、安全に使用するためには、散布方法とタイミングが非常に重要です。

散布に適した服装と準備
農薬を吸い込んだり、皮膚に付着したりするのを防ぐため、マスク、ゴーグル、農薬散布用のカッパや長袖・長ズボン、帽子、ゴム手袋を着用し、肌の露出を避けましょう。

希釈タイプの農薬は、記載された希釈倍率を正確に守り、散布する直前に必要な量だけ作ります。

作り置きは効果が薄れる原因になるため避けてください。

散布のタイミング
時間帯風のない穏やかな日の早朝か夕方が最適です。日中の高温時に散布すると、薬液がすぐに蒸発して効果が落ちたり、「薬害」といって葉が傷んだりする原因になります。
天候晴れた日を選びましょう。散布後すぐに雨が降ると、薬液が流されてしまい効果が期待できません。天気予報を確認し、少なくとも数時間は雨が降らない日を選んでください。

効果的な散布のコツ
アブラムシやハダニは葉の裏に潜んでいることが多いため、葉の表だけでなく、葉裏や茎、新芽の付け根など、株全体にまんべんなく薬液がかかるように丁寧に散布します。

風上から風下に向かって散布すると、農薬を浴びるリスクを減らせます。

また、薬液が葉に付きやすくなる「展着剤」を混ぜて使用すると、効果が持続しやすくなるためおすすめです。

害虫駆除110番害虫駆除110番

まとめ

本記事では、オクラに発生しやすい害虫の種類ごとの見分け方と、効果的な駆除・予防方法について詳しく解説しました。

美味しいオクラをたくさん収穫するための害虫対策で最も重要な結論は、「被害の早期発見」と「害虫の種類に応じた適切な対処」です。

葉の変色や穴、実や花の異常といったサインを見逃さず、日々の観察を習慣にすることが、被害を最小限に抑えるための鍵となります。

駆除方法には、アブラムシを粘着テープで取り除いたり、ヨトウムシを手で捕殺したりといった手軽な方法から、農薬を使用する方法まで様々です。

特に家庭菜園では、まずは防虫ネットの設置やコンパニオンプランツの活用といった「予防」に力を入れることが大切です。

害虫が発生しにくい環境を整えることが、結果的に駆除の手間を減らす最善策と言えます。

万が一、農薬を使用する場合は、必ずオクラに登録のある製品を選び、記載された使用方法や回数を厳守してください。

この記事で紹介した知識を活用し、大切なオクラを害虫から守り、家庭菜園での豊かな収穫を実現させましょう。