
大切に育てているみかんの木に、いつの間にか害虫がびっしり…。
葉が食べられたり、白い塊が付いていたりすると「木が枯れてしまうのでは?」「安全な駆除方法が知りたい」と不安になりますよね。
特に、口に入れる果実を育てるからこそ、強い農薬はできるだけ使いたくない、と考える方は多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなお悩みを解決するために、みかんの木に発生しやすい代表的な害虫の見分け方から、体や環境に優しい農薬を使わない駆除方法、そして効果的な予防策まで、家庭で実践できる知識を網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、害虫が発生する根本的な原因を理解し、それぞれの害虫に合わせた最適な対処法が分かります。
初心者でも簡単に取り組める物理的な駆除方法や自然由来のスプレーの活用法はもちろん、どうしても害虫が減らない場合の農薬の安全な使い方まで、あなたの状況に合わせた解決策がきっと見つかるはずです。
実は、みかんの木の害虫対策で最も重要なのは、発生後に対処することではなく「害虫が住み着きにくい環境を日頃から作っておくこと」です。
この記事で紹介する予防法を実践し、害虫の悩みから解放され、みかんの木を元気に育てていきましょう。
目次
まずは敵を知る みかんの木に発生しやすい代表的な害虫
みかんの木を元気に育てるためには、まずどんな害虫がいるのかを知ることが第一歩です。
害虫の見た目や被害の症状を把握しておけば、早期発見・早期対策につながります。
ここでは、家庭で育てるみかんの木に特に発生しやすい6種類の代表的な害虫について、その特徴と被害を詳しく解説します。
新芽や若葉に群がる アブラムシ
アブラムシは、体長2mm~4mmほどの小さな虫で、緑色や黒色など様々な種類がいます。
春先から秋にかけて、みかんの木の柔らかい新芽や若葉の裏にびっしりと群がって発生するのが特徴です。
植物の汁を吸って生育を妨げるだけでなく、排泄物である「甘露(かんろ)」が原因で、葉が黒いすすで覆われたようになる「すす病」を誘発します。
このすす病は光合成を妨げ、みかんの木の成長をさらに悪化させる原因となります。
また、ウイルス病を媒介することもあるため、見つけ次第すぐに対処が必要です。
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幹や枝に付く白い塊 カイガラムシ
幹や枝、葉の付け根などに、白い綿のようなものや、茶色く硬い殻のようなものが付着していたら、それはカイガラムシです。
成虫になると殻をかぶって固着し、薬剤が効きにくくなる厄介な害虫です。
アブラムシ同様に植物の汁を吸って樹勢を弱らせ、排泄物がすす病を引き起こします。
種類が多く、ロウ物質で覆われたワタフキカイガラムシや、硬い殻を持つカタカイガラムシなどがみかんによく発生します。
繁殖力が高く、一度発生するとあっという間に広がるため、注意深く観察しましょう。
>>放置は危険!カイガラムシの駆除業者、費用を安く抑えるコツと探し方
葉の色を悪くする ハダニ
ハダニは0.5mm程度と非常に小さく、肉眼での確認が難しい害虫です。
クモの仲間で、高温で乾燥した環境を好み、特に梅雨明けから夏場にかけて被害が拡大します。
主に葉の裏に寄生し、葉の汁を吸います。
被害が進むと、葉の表面に針で刺したような白い小さな斑点が無数に現れ、やがて葉全体が白っぽくカスリ状になります。
光合成ができなくなるため、葉が早期に落ちてしまい、木の生育不良や果実の品質低下につながります。
葉に白い筋を描く エカキムシ(ハモグリバエ)
葉の表面に、白いペンで落書きしたようなクネクネとした筋ができていたら、それはエカキムシの仕業です。
正体はハモグリバエという小さなハエの幼虫で、葉の内部に潜り込んで組織を食べながら進んでいきます。
この食害跡が「絵」のように見えることからエカキムシと呼ばれています。
特に柔らかい新しい葉が被害に遭いやすく、食害された部分は光合成ができなくなります。
見た目が悪いだけでなく、多数発生すると木の成長に影響を及ぼすことがあります。
>>ハモグリバエ(エカキムシ)の駆除方法|発生原因から予防策までプロが解説
葉を旺盛に食害する アゲハチョウの幼虫
アゲハチョウの幼虫は、みかんをはじめとする柑橘類の葉を好んで食べることで有名です。
孵化したばかりの幼虫は黒と白のまだら模様で鳥のフンのように擬態していますが、成長すると鮮やかな緑色のいわゆる「イモムシ」になります。
食欲が非常に旺盛で、柔らかい新芽や若葉を好んで食べ、数匹いるだけで葉をあっという間に食べ尽くしてしまいます。
放置すると木が丸坊主状態にされ、深刻なダメージを受けるため、見つけたらすぐに捕殺するのが基本です。
木を内部から枯らす カミキリムシ
みかんの木にとって最も致命的な被害をもたらすのがカミキリムシです。
成虫も葉や枝を食べますが、本当に恐ろしいのはその幼虫です。
幼虫は「テッポウムシ」とも呼ばれ、幹の根元付近から内部に侵入し、木の中心部を食い荒らします。
木の内部が食べられると、水や養分が上まで届かなくなり、木全体が急速に衰弱し、最終的には枯れてしまいます。
株元にオガクズのような木くず(フン)が落ちていたら、内部に幼虫がいるサインです。
早期発見が非常に重要で、放置すれば手遅れになる可能性が高い危険な害虫です。
>>カミキリムシ駆除【業者完全ガイド】費用・時期・依頼の流れを徹底解説
なぜ害虫は発生するのか みかんの木で知っておきたい3つの原因
みかんの木に害虫が発生してしまうのには、必ず理由があります。
大切に育てているはずなのに、なぜか毎年虫に悩まされる…という方は、害虫が好む環境を無意識に作ってしまっているのかもしれません。
害虫の駆除を行う前に、まずはその根本的な原因を理解することが、今後の予防と対策において非常に重要になります。
ここでは、みかんの木で害虫が発生する主な3つの原因を詳しく解説します。
ご自身の栽培環境と照らし合わせながら、改善点を探ってみましょう。
風通しと日当たりの悪さ
みかんの木の健康を左右する最も基本的な要素が「風通し」と「日当たり」です。
これらの条件が悪いと、害虫にとって絶好の住処となってしまいます。
例えば、枝葉が密集して風の通り道がなくなると、葉の周りの湿度が常に高い状態になります。
このような多湿環境は、カイガラムシやハダニ、さらには「すす病」の原因となるカビ菌が繁殖しやすくなる原因です。
特にカイガラムシは、一度発生するとロウ物質で体を覆うため薬剤が効きにくく、風通しの悪い隠れた場所でどんどん増殖していきます。
また、日当たりが悪い部分の葉は、光合成が十分に行えず、軟弱でひ弱な状態になります。
植物の抵抗力が落ちた部分は、アブラムシなどの害虫にとって格好のターゲットです。
日光には殺菌効果も期待できるため、日照不足は病気の発生リスクも高めます。
庭の壁際や建物の陰など、日当たりや風通しが確保しにくい場所に植えている場合は、特に注意深い観察が必要です。
剪定不足による葉の密集
「風通しと日当たりの悪さ」を引き起こす直接的な原因の一つが、剪定不足です。
みかんの木は生育旺盛なため、定期的に剪定を行わないと、あっという間に枝葉が混み合ってしまいます。
内側に向かって伸びる枝や、他の枝と交差している枝、枯れた枝などを放置すると、木の内部はジャングルのような状態になります。
このように葉が密集した状態は、害虫にとって格好の隠れ家となります。
外から見えにくいため、アブラムシやエカキムシ(ハモグリバエ)の幼虫が発生しても発見が遅れがちです。
気づいたときには大量発生していた、という事態にもなりかねません。
さらに、密集した古い葉や枯れ枝は、害虫が冬を越すための「越冬場所」を提供してしまうことにも繋がります。
適切な剪定は、単に木の形を整えるだけでなく、害虫が住み着きにくい環境を作るための最も効果的な予防策なのです。
窒素肥料の与えすぎ
植物の成長には肥料が欠かせませんが、その与え方を間違えると逆効果になることがあります。
特に注意したいのが「窒素(N)」成分の与えすぎです。
窒素は「葉肥え」とも呼ばれ、葉や茎の成長を促進する働きがありますが、これが過剰になると、植物の細胞壁が薄く、組織全体が水分を多く含んだ軟弱な状態(徒長)になります。
このような柔らかく瑞々しい葉や新芽は、アブラムシやハダニなどの吸汁性害虫にとって、まさに「ごちそう」です。
窒素過多で育ったみかんの木は、病害虫に対する抵抗力が低下しているため、一度害虫に狙われると被害が広がりやすくなります。
肥料を与える際は、製品の規定量を守ることはもちろん、葉の成長を促す窒素だけでなく、花や実つきを良くする「リン酸(P)」や、根の成長を助け植物全体を丈夫にする「カリウム(K)」とのバランスを考えることが重要です。
健康で丈夫な木を育てることが、結果的に害虫を寄せ付けない最も確実な方法と言えるでしょう。
実践編 みかんの木の害虫駆除方法
みかんの木に害虫を見つけてしまったら、被害が広がる前に迅速に対処することが重要です。
ここでは、環境や人体への影響が少ない方法から、どうしても必要な場合の農薬の使い方まで、具体的な駆除方法を段階的に解説します。
体にも環境にも優しい 農薬を使わない害虫駆除
家庭でみかんを育てている方にとって、収穫した果実を安心して食べるためにも、できるだけ農薬は使いたくないものです。
幸い、害虫の発生初期や数が少ない段階であれば、化学合成農薬に頼らなくても効果的な駆除方法がたくさんあります。
手や歯ブラシで取り除く物理的駆除
最も手軽で原始的な方法ですが、害虫の数が少ない初期段階では非常に効果的です。
アブラムシが新芽にびっしり付いている場合は、粘着力の弱いテープで貼り付けて取り除いたり、勢いの良い水流で洗い流したりするだけでも数を減らせます。
アゲハチョウの幼虫のように大きなものは、見つけ次第、割り箸などでつまんで捕殺しましょう。
特にカイガラムシは、成虫になると硬い殻で体を覆うため薬剤が効きにくくなります。
幹や枝に付着している白い塊を見つけたら、使い古しの歯ブラシや竹べらなどで丁寧にこすり落としてください。
このとき、木の皮を傷つけないように力加減に注意しましょう。
早期発見・早期駆除が、物理的駆除を成功させる最大のポイントです。
木酢液やニームオイルなど自然由来のスプレーを活用
広範囲に害虫が発生して手で取り除くのが難しい場合は、自然由来の成分を活用したスプレーが役立ちます。
これらの資材は、害虫を遠ざける忌避効果や、害虫の生育を阻害する効果が期待できます。
代表的なものに「木酢液」があります。
木炭を作る際に出る水蒸気を冷却して作られる液体で、独特の燻製のような香りで害虫を寄せ付けにくくします。
製品の指示に従い、水で500倍から1000倍程度に希釈して葉の裏表にまんべんなく散布します。
土壌の微生物を活性化させる効果も期待できます。
また、「ニームオイル」も人気の高い自然由来の資材です。
インド原産の「ニーム」という木の種子から抽出されるオイルで、アザディラクチンという成分が害虫の食欲を減退させたり、脱皮を阻害したりする効果があります。
こちらも水で希釈して使用しますが、油分なので水と混ざりにくい性質があります。
そのため、少量の石鹸などを展着剤として加えると、葉への付着が良くなり効果が高まります。
その他、牛乳を水で薄めてスプレーし、乾かしてアブラムシなどを窒息させる方法もありますが、散布後に洗い流さないとカビや悪臭の原因になるため注意が必要です。
天敵の力を借りる益虫の活用
みかんの木に集まる害虫を食べてくれる「益虫」の力を借りるのも、自然の生態系を活かした有効な方法です。
例えば、アブラムシの天敵であるテントウムシやヒラタアブの幼虫は、驚くほどの数のアブラムシを捕食してくれます。
農薬をむやみに使用すると、こうした益虫まで殺してしまい、かえって害虫が繁殖しやすい環境を作ってしまうことがあります。
庭に様々な種類の花を植えて益虫が住みやすい環境を整え、彼らの活動をサポートすることも、長期的な害虫管理につながります。
どうしても駆除できないときの農薬(薬剤)の使い方
様々な方法を試しても害虫の被害が拡大し、木が弱ってしまうような場合は、最終手段として農薬(殺虫剤)の使用を検討します。
農薬は効果が高い反面、使い方を誤ると人体や環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
必ず正しい知識を持って、安全に使用しましょう。
初心者でも扱いやすいスプレータイプの殺虫剤
家庭菜園向けには、購入後すぐに使えるスプレータイプの殺虫剤が便利です。
自分で希釈する手間がなく、害虫を見つけたときにピンポイントで散布できます。
選ぶ際に最も重要なのは、必ず容器のラベルを確認し、「みかん」または「かんきつ」に使用できる登録がある製品を選ぶことです。
登録のない農薬を使用することは、農薬取締法で禁止されています。
また、駆除したい害虫(アブラムシ、カイガラムシなど)に効果があるかどうかも併せて確認しましょう。
最近では、デンプンや脂肪酸などを主成分とした、有機栽培(JAS規格)でも使用が認められている環境に優しいタイプの殺虫剤も市販されています。
農薬を使用する時期と安全のための注意点
農薬を安全かつ効果的に使用するためには、散布するタイミングと準備が非常に重要です。
以下の点を必ず守ってください。
まず、散布は風のない晴れた日の早朝か夕方に行います。
日中の高温時に散布すると、薬液がすぐに蒸発して効果が薄れたり、葉にシミができる「薬害」が発生したりする原因となります。
また、ミツバチなどの益虫の活動が少ない時間帯を選ぶ配慮も大切です。
散布作業をするときは、マスク、ゴーグル、ゴム手袋、長袖・長ズボンの作業着を着用し、薬剤が皮膚に付着したり、吸い込んだりしないように体を保護してください。
製品ラベルに記載されている使用回数や収穫前日数を厳守し、使いすぎないようにしましょう。
散布後は手や顔を石鹸でよく洗い、うがいをすることも忘れないでください。
ペットや小さなお子様がいるご家庭では、散布中や散布後に作業場所に近づけないような配慮も必要です。
もう発生させない 害虫を寄せ付けないための予防法
みかんの木に発生した害虫を一度駆除しても、害虫が好む環境がそのままであれば、残念ながら再発のリスクは常に残ります。
大切なのは、駆除後の「予防」です。
害虫が寄り付きにくい環境を日頃から整えることで、みかんの木を健康に保ち、美味しい果実を育てることに繋がります。
ここでは、誰でも実践できる効果的な害虫予防法を4つご紹介します。
害虫予防の基本は適切な剪定
みかんの木の害虫予防において、最も基本的かつ重要なのが「剪定」です。
剪定を行うことで、害虫の発生原因となる「風通しの悪さ」と「日当たりの悪さ」を根本から改善できます。
葉が密集していると湿気がこもり、カイガラムシやハダニといった害虫の温床になります。
また、枝葉が茂っていると害虫が隠れる場所が増え、発見が遅れる原因にもなります。
剪定の最適な時期は、みかんの木が本格的に活動を始める前の3月頃です。
内側に向かって伸びる枝、他の枝と交差している枝、枯れた枝などを優先的に切り落とし、木の内側まで太陽の光が差し込み、風が通り抜けるようにしましょう。
これにより、病害虫に強い健康な木に育てることができます。
適切な剪定は、害虫予防だけでなく、果実の品質向上にも繋がる大切な作業です。
防虫ネットで物理的にシャットアウト
特に被害の大きい特定の害虫に対しては、防虫ネットを使って物理的に侵入を防ぐ方法が非常に効果的です。
特に、葉を食害するアゲハチョウの産卵や、木の幹に深刻なダメージを与えるカミキリムシの飛来を防ぐのに役立ちます。
アゲハチョウ対策であれば、目の細かい防虫ネットを木全体にすっぽりとかけることで、産卵自体を防ぐことができます。
カミキリムシ対策としては、成虫が産卵する根元の幹部分に、専用の防虫ネットや不織布を巻きつける方法が有効です。
ただし、木全体をネットで覆う場合は、風通しが少し悪くなる点や、みかんの受粉を助けるミツバチなどの益虫も入れなくなる点に注意が必要です。
花の咲く時期には一時的に外すなどの工夫をしましょう。
冬の間にマシン油乳剤を散布する
冬の間の対策は、春以降の害虫の発生を大きく抑制する上で欠かせません。
特に効果的なのが「マシン油乳剤」の散布です。
マシン油乳剤は、越冬しているカイガラムシの成虫や幼虫、ハダニの卵などを油の膜で覆い、呼吸をできなくさせて窒息死させる薬剤です。
物理的に作用するため、薬剤抵抗性がつきにくいというメリットもあります。
散布の最適な時期は、みかんの木が休眠している12月下旬から2月上旬頃です。
この時期に散布することで、新芽や葉への薬害の心配がありません。
使用する際は、製品に記載されている希釈倍率を必ず守り、風のない穏やかな晴れた日を選んでください。
枝の分かれ目や幹の粗皮の間など、害虫が隠れていそうな場所にも、ムラなく丁寧に散布することが重要です。
コンパニオンプランツを近くに植える
化学的な農薬に頼りたくない方は、コンパニオンプランツ(共栄作物)の力を借りるのも一つの方法です。
コンパニオンプランツとは、一緒に植えることで互いに良い影響を与え合う植物のことで、特定の害虫を遠ざける効果(忌避効果)が期待できるものがあります。
みかんの木の近くに植えるのにおすすめなのは、次のようなハーブ類です。
- マリーゴールド:独特の香りがアブラムシなどの害虫を遠ざけると言われています。また、根に寄生するネコブセンチュウへの効果も有名です。
- ニンニク・チャイブ:ネギ類が持つ強い香りは、多くのアブラムシが嫌うため、飛来を防ぐ効果が期待できます。
- ミント類:爽やかな香りは多くの害虫を寄せ付けませんが、繁殖力が非常に強いため、地植えにすると広がりすぎてしまう可能性があります。鉢植えにして、みかんの木の近くに置くのがおすすめです。
これらの植物をみかんの木の株元に植えることで、多様な生物が集まる環境を作り出し、特定の害虫が大量発生するのを防ぐ助けとなります。
まとめ
この記事では、みかんの木に発生しやすい代表的な害虫の種類から、その発生原因、具体的な駆除方法、そして最も重要な予防策までを網羅的に解説しました。
大切なみかんの木を害虫から守り、美味しい果実を収穫するためには、以下のポイントを理解しておくことが重要です。
害虫が発生する主な原因は、「風通しと日当たりの悪さ」「剪定不足による葉の密集」「窒素肥料の与えすぎ」といった栽培環境にあります。
つまり、害虫対策の基本は、木が健康に育つ環境を整えることに他なりません。
害虫を発見した場合は、まず手で取り除いたり、木酢液やニームオイルといった自然由来のスプレーを活用したりするなど、環境への負荷が少ない方法から試しましょう。
農薬は、どうしても被害が拡大する場合の最終手段と考え、使用時期や方法を守って正しく使うことが大切です。
しかし、何よりも効果的なのは「予防」です。
害虫が住みにくい環境を作るための適切な剪定は、最も基本的で効果の高い予防策と言えます。
それに加えて、冬場のマシン油乳剤の散布やコンパニオンプランツの活用などを組み合わせることで、害虫の発生を大幅に抑えることができます。
日頃からみかんの木をよく観察し、早期発見と適切な予防を心がけることが、豊かな収穫への一番の近道です。
この記事で得た知識を活かして、ぜひ健康なみかんの木を育ててください。

