
賃貸マンションでゴキブリやコバエなどの虫に遭遇し、「駆除費用は誰が負担するの?」「まず誰に連絡すればいい?」と困っていませんか。
結論から言うと、害虫駆除の費用負担者は発生原因によって決まります。
建物の構造や設備の不具合が原因であれば大家さん(貸主)、入居者の生活習慣が原因であればご自身(借主)の負担となるのが一般的です。
この記事では、費用負担の具体的な判断基準から、管理会社へのスムーズな連絡方法、すぐに自分でできる応急処置、そして効果的な再発予防策までを網羅的に解説します。
専門の駆除業者に依頼する場合の費用相場や信頼できる業者の選び方もわかるため、突然の虫トラブルにも慌てず、最善の対応が取れるようになります。
目次
マンションの虫駆除 費用は誰が負担するのか
賃貸マンションで虫が発生したとき、駆除作業そのものと同じくらい気になるのが「駆除費用は誰が負担するのか」という問題です。
自分で業者に依頼すべきか、それとも大家さんや管理会社が支払ってくれるのか、判断に迷う方も多いでしょう。
結論から言うと、費用負担者は「虫が発生した原因」によって決まります。
ここでは、法律上の原則や具体的なケースを交えながら、大家さん(貸主)負担になる場合と入居者(借主)負担になる場合について詳しく解説します。
いざという時に慌てないためにも、基本的なルールをしっかり理解しておきましょう。
原則は大家さん(貸主)負担となるケース
賃貸物件の貸主には、入居者が安全で快適に暮らせる住環境を提供する義務があります。
これは民法第606条で定められた「修繕義務」に基づくもので、建物の欠陥や老朽化が原因で発生した害虫の駆除は、基本的に大家さんの負担となります。
具体的には、以下のようなケースが該当します。
建物の構造的な問題が原因の場合
壁のひび割れ、配管の隙間、換気扇の劣化など、建物の構造上の欠陥や経年劣化によって外部から虫が侵入してくるケースです。例えば、どこからともなくゴキブリが侵入してくる、共用廊下や他の部屋から虫が移動してきているような場合は、専有部分だけでなく建物全体の管理責任が問われるため、大家さん負担で対処するのが一般的です。
建物の維持管理に関わる害虫の場合
シロアリやキクイムシなど、建物の躯体そのものに被害を及ぼす害虫の駆除は、建物の維持管理の一環と見なされます。これらの害虫を放置すると建物の資産価値が大きく損なわれるため、駆除費用は大家さんが負担します。また、ベランダや軒下にハチが巣を作った場合も、入居者の過失とは言えないため、大家さん負担で駆除されることがほとんどです。
入居時からの問題であった場合
入居してすぐに大量の虫が発生した場合、それは前の入居者の利用方法や退去後のクリーニング不足が原因である可能性が高いです。このようなケースでは、現入居者に責任はないため、大家さんや管理会社に駆除費用を請求できます。入居直後に問題を発見したら、すぐに管理会社へ連絡することが重要です。
入居者(借主)の自己負担となるケース
一方で、入居者の住み方や管理方法が原因で虫が発生した場合は、入居者の自己負担となります。
入居者には、借りた部屋を善良な管理者として注意を払って使用する「善管注意義務」(民法第400条)があり、これを怠った結果として生じた問題は、自分で解決しなければなりません。具体的には、以下のようなケースが考えられます。
不衛生な環境が原因の場合
生ゴミを長期間放置したり、食べかすや油汚れを掃除しなかったりした結果、ゴキブリやコバエが大量発生したケースです。このような衛生管理上の問題は、明らかに住んでいる人の責任と判断されるため、駆除費用は自己負担となります。定期的な掃除やゴミ出しを徹底することが、無用な出費を防ぐことにも繋がります。
入居者の行動が原因の場合
ベランダで家庭菜園をしていて虫が湧いた、観葉植物の受け皿に溜まった水が原因でコバエが発生したなど、入居者自身の趣味や行動が虫の発生源となっている場合も自己負担です。また、窓や玄関を開けっ放しにしていて虫が入ってきた場合など、偶発的な侵入に対する市販の殺虫剤などの費用も、当然ながら自己負担となります。
賃貸物件における費用負担の考え方については、国土交通省が公表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」も参考になります。
このガイドラインでは、経年劣化や通常損耗は貸主負担、借主の故意・過失による損耗は借主負担という基本原則が示されています。
虫の種類で変わる費用負担の判断基準
費用負担の判断は、最終的に「発生原因」で決まりますが、虫の種類によってある程度の傾向があります。
判断に迷った際の参考にしてください。
大家さん負担になりやすい虫
・シロアリ、キクイムシ:建物の構造に被害を与えるため、大家さんの修繕義務の範囲とされます。
・ハチ、ムカデ、ヤスデ:建物の隙間や周辺環境から侵入することが多く、入居者の責任とは言えないケースがほとんどです。
・ネズミ、ハクビシンなどの害獣:建物の欠陥から侵入する場合が多く、修繕とセットで駆除が必要なため大家さん負担となりやすいです。
入居者負担になりやすい虫
・ゴキブリ、コバエ:不衛生な環境やゴミの放置など、入居者の生活習慣が原因で発生しやすいため、自己負担となる可能性が高いです。
・ダニ、ノミ:カーペットや布団の手入れ不足が原因となることが多く、衛生管理の範疇と見なされます。ただし、畳から大量発生した場合は、畳の交換も関わるため大家さん負担となることもあります。
・クモ:単体で室内にいるクモは、他の虫を捕食してくれる益虫と見なされることもあり、駆除は自己対処が基本です。
ただし、これらはあくまで一般的な傾向です。
例えばゴキブリであっても、建物全体の配管から発生しているなど、原因が入居者以外にあると特定できれば、大家さん負担で交渉できる可能性があります。
最も重要なのは、賃貸借契約書に害虫駆除に関する「特約」がないか確認することです。
「小規模な修繕は借主の負担とする」といった記載がある場合、そちらが優先されることもあります。
まずは契約書を確認し、判断に迷う場合は管理会社に相談しましょう。
虫が出たらまず管理会社へ連絡 スムーズな伝え方
マンションの室内で虫を発見すると、パニックになってすぐに殺虫剤を手に取ったり、自分で駆除業者を探したりしてしまいがちです。
しかし、賃貸マンションの場合、まず行うべきは管理会社や大家さんへの連絡です。なぜなら、虫の発生原因が建物の構造上の問題や共用部分にある場合、その責任と費用負担は貸主側にある可能性が高いからです。
自己判断で業者に依頼してしまうと、本来は払う必要のなかった費用を自己負担しなければならなくなるケースもあります。
まずは落ち着いて、状況を正確に伝える準備を始めましょう。迅速かつ的確な報告が、スムーズな問題解決への第一歩となります。
連絡前に準備しておくべき3つのこと
管理会社へ連絡する前に、要点を整理しておくことで、話がスムーズに進み、より迅速な対応を期待できます。
慌てて電話をかける前に、以下の3つの点を準備しておきましょう。
1. 状況の記録(写真や動画)
最も重要なのが、客観的な証拠となる記録を残すことです。
スマートフォンなどで、発生した虫やその死骸、フンや巣といった痕跡の写真を撮影しておきましょう。
可能であれば動画も有効です。
写真は、虫の種類や数を特定する上で非常に有力な情報となります。
「小さい黒い虫がたくさん」といった言葉だけの説明よりも、画像を見せる方がはるかに正確に状況が伝わります。
虫が苦手な方も多いと思いますが、少し離れた場所からでも構いませんので、証拠として撮影しておくことを強くおすすめします。
2. 発生状況の整理
いつ、どこで、どのような虫が、どのくらいの数発生したのかを具体的に整理しておきましょう。
以下の項目をメモにまとめておくと、伝え漏れを防ぐことができます。
- 発生時期:いつ頃から虫を見かけるようになったか(例:1週間前から、昨日から急に)
- 発生場所:部屋のどこで発生したか(例:キッチンのシンク下、エアコンの配管周り、窓のサッシ、浴室の排水溝など)
- 虫の種類:わかる範囲で(例:ゴキブリの幼虫、羽の生えたアリ、チャタテムシなど)。わからなければ「米粒くらいの茶色い虫」など特徴を伝えましょう。
- 数や頻度:どのくらいの数、どのくらいの頻度で見かけるか(例:毎日5匹以上見る、夜になると1匹現れる)
- 被害の有無:何か実害は出ているか(例:食品に混入していた、身体を刺されたなど)
3. 賃貸借契約書の確認
手元にあれば、賃貸借契約書や入居時の重要事項説明書を確認しておきましょう。
書類の中に「害虫駆除」に関する特約や記載がある場合があります。
例えば「小規模な虫の発生については入居者負担とする」といった内容が明記されている可能性もゼロではありません。
事前に確認しておくことで、費用負担に関する話し合いをスムーズに進めることができます。
ただし、契約書が見当たらない場合でも、連絡を後回しにする必要はありません。
まずは状況を報告することが最優先です。
管理会社へ状況を伝える際の例文
準備が整ったら、管理会社へ連絡します。
電話は状況を直接伝えられ、メールは写真などの証拠を送付しやすいというメリットがあります。
どちらの場合でも、要点を簡潔に伝えることが大切です。以下に例文を紹介しますので、ご自身の状況に合わせて活用してください。
電話で連絡する場合の会話例
「お世話になっております。〇〇マンションの〇〇号室に入居しております〇〇と申します。室内の害虫の件でご相談があり、お電話いたしました。
実は、〇月〇日頃から、キッチンでゴキブリと思われる虫を頻繁に見かけるようになりました。大きさは2cmほどで、毎日2〜3匹は発見する状況です。
シンクの下あたりから出てきているようなのですが、自分での対処では追いつかず困っております。つきましては、一度状況をご確認いただくか、専門の業者による駆除をお願いできないでしょうか。虫の写真も撮ってありますので、必要であればメール等でお送りすることも可能です。今後の対応についてご相談させていただけますでしょうか。」
メールで連絡する場合の例文
件名:【ご相談】害虫発生による駆除のお願い(〇〇マンション〇〇号室/氏名)
本文:
株式会社〇〇(管理会社名)
ご担当者様
いつもお世話になっております。
〇〇マンション〇〇号室に入居しております、〇〇と申します。
この度、室内の害虫発生についてご相談があり、ご連絡いたしました。
下記のとおり、害虫が多数発生しており、衛生面でも不安を感じております。
大変恐縮ですが、ご確認の上、駆除等のご対応をご検討いただけますようお願い申し上げます。
【発生状況】
- 発生時期:〇月〇日頃から
- 発生場所:主にキッチンのシンク下、コンロ周り
- 虫の種類:コバエ(詳細不明)
- 数・頻度:毎日10匹以上発生し、食べ物や飲み物に集まってくる状況
- その他:発生場所と思われる箇所の写真を添付いたします。
つきましては、専門業者による点検・駆除をご手配いただくことは可能でしょうか。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご返信いただけますと幸いです。
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〇〇マンション 〇〇号室
氏名:〇〇 〇〇
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
連絡可能な時間帯:平日18時以降
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管理会社が来るまでに自分でできる応急処置と虫駆除
マンションで突然虫に遭遇すると、パニックになってしまうかもしれません。
しかし、管理会社や専門業者が到着するまでの間にご自身でできる応急処置はたくさんあります。
被害を最小限に食い止め、二次被害を防ぐためにも、まずは落ち着いて状況を確認し、これからご紹介する方法を試してみてください。
あくまでも一時的な対処法ですが、知っておくだけで冷静に行動できるはずです。
ゴキブリが出た場合の駆除方法
多くの方が最も遭遇したくない害虫、ゴキブリ。もし見つけてしまったら、素早く的確に対処することが重要です。
卵を持っている可能性もあるため、確実な駆除を心がけましょう。
殺虫スプレー(例:「ゴキジェットプロ」など)が手元にある場合は、ゴキブリに直接噴射するのが最も効果的です。
逃げ道を予測し、回り込むように噴射すると命中率が上がります。
噴射後はしばらく様子を見て、動かなくなったことを確認してから、ビニール袋などに入れて口を固く縛り、可燃ゴミとして処分してください。死骸やフンはアレルギーの原因にもなるため、周辺をアルコール除菌スプレーなどで拭き取っておくとより安心です。
もし殺虫スプレーがない場合は、食器用洗剤を数滴混ぜた水をスプレーボトルに入れて吹きかける方法も有効です。
洗剤に含まれる界面活性剤がゴキブリの呼吸器官である気門を塞ぎ、窒息させることができます。
また、60℃以上のお湯をかけることでも駆除できますが、床材を傷めたり、電化製品にかかったりする危険性があるため、場所を選んで慎重に行いましょう。
万が一、ゴキブリを見失ってしまった場合は、無理に探し回る必要はありません。
ゴキブリが好みそうな場所(キッチンのシンク下、冷蔵庫の裏、洗濯機の下、家具の隙間など)に、置き型の毒餌剤(例:「ブラックキャップ」など)を設置しておきましょう。
巣に持ち帰って他の個体も駆除する効果が期待できます。
コバエが大量発生した場合の駆除方法
キッチンやゴミ箱の周りを飛び回るコバエは、衛生的にも気になります。
コバエは繁殖力が非常に高いため、見つけたらすぐに対処することが大量発生を防ぐ鍵となります。
応急処置として効果的なのが、市販のコバエ捕獲器(例:「コバエがホイホイ」など)の設置です。
コバエが好む香りで誘引し、粘着シートで捕獲します。また、ご家庭にあるもので簡単に「めんつゆトラップ」を作ることもできます。
空き容器に水とめんつゆを1:1の割合で入れ、食器用洗剤を2〜3滴垂らすだけです。
めんつゆの匂いにつられてやってきたコバエが、洗剤によって水面に落ちて溺れる仕組みです。
ただし、これらはあくまで飛んでいる成虫を捕獲する対症療法です。
根本的な解決には、発生源を断つことが不可欠。三角コーナーの生ゴミ、放置された空き缶やペットボトル、排水溝のヌメリやヘドロなどが主な発生源です。
管理会社が来るまでの間に、これらの場所を重点的に清掃しておきましょう。特に排水溝は、パイプクリーナーを使用したり、熱めのお湯を流したりすることで、内部の卵や幼虫の駆除に繋がります。
ダニやクモなどその他の虫の対処法
ゴキブリやコバエ以外にも、マンションでは様々な虫に遭遇する可能性があります。
それぞれの特性に合わせた対処法を知っておきましょう。
ダニの対処法
ダニは目に見えにくいですが、刺されるとかゆみやアレルギー症状を引き起こします。
もしダニの被害が疑われる場合は、まず寝具やカーペット、布製のソファなどを念入りに掃除機で吸引してください。
週に1〜2回、1平方メートルあたり20秒以上かけるのが目安です。布団乾燥機で高温処理をしたり、スチームアイロンをかけたりするのも熱に弱いダニには効果的です。
応急処置として、市販のダニよけスプレーや、ベッドの下に置くタイプの捕獲シート(例:「ダニ捕りロボ」など)を活用するのも良いでしょう。
クモの対処法
クモは害虫を捕食してくれる益虫の一面もありますが、見た目や巣が不快に感じる方も多いでしょう。
駆除する場合は、市販の殺虫スプレーが有効です。
殺さずに外に逃がしたい場合は、ほうきでそっと掃き出したり、ティッシュで優しく捕まえたりしてください。
クモは同じ場所に巣を張る習性があるため、クモの巣を見つけたらこまめに取り除くことが再発防止に繋がります。
もう二度と見たくない!マンションで虫を発生させない予防策
一度駆除しても、虫が住みやすい環境のままでは再発のリスクが残ります。
害虫との遭遇を根本からなくすためには、虫を「寄せ付けない」「侵入させない」環境づくりが最も重要です。
ここでは、今日からすぐに実践できるマンションの虫予防策を、場所別に詳しく解説します。
虫の侵入経路を特定して塞ぐ
マンションは気密性が高いと思われがちですが、実は虫が侵入できる小さな隙間が数多く存在します。
まずは、外と繋がる全ての隙間をチェックし、物理的に塞ぐことから始めましょう。
玄関ドアや窓の隙間
玄関ドアの下の隙間や郵便受け、窓とサッシの間、網戸の破れは、虫にとって格好の侵入経路です。ホームセンターなどで購入できる隙間テープをドアや窓枠に貼り、隙間をなくしましょう。網戸に穴や破れがある場合は、専用の補修シールで簡単に修理できます。また、網戸と窓の間に隙間ができないよう、きっちり閉める習慣も大切です。
換気扇・通気口
キッチンやお風呂、トイレの換気扇は、作動していない時に虫が侵入することがあります。24時間換気システムがない場合は、換気扇用の防虫フィルターを取り付けるのが効果的です。100円ショップなどでも手軽に入手できます。また、壁にある通気口(換気口)にもフィルターを設置すると、外からの侵入をしっかり防げます。
エアコン周り
エアコンの配管を通すために壁に開けられた穴(スリーブ)の周りに隙間があると、ゴキブリなどの大きな虫も侵入できてしまいます。隙間があれば、エアコン用の配管パテで埋めましょう。また、室外機から出る水を排出するドレンホースの先端も、虫の侵入経路として見落とされがちです。ホースの先端に専用の防虫キャップを取り付けたり、使い古しのストッキングを輪ゴムで留めたりするだけで、侵入を効果的に防ぐことができます。
排水口
キッチン、洗面所、浴室の排水口は、下水管を通じて虫が上がってくる可能性があります。排水トラップに水が溜まっている(封水)状態であれば侵入を防げますが、長期間留守にするなどで水が蒸発すると、道が開けてしまいます。定期的に水を流すことを心がけましょう。また、使用しないときは排水口のフタを閉めておく、防虫効果のある排水口ネットを使用するなどの対策も有効です。
キッチンや水回りで虫を寄せ付けない工夫
虫、特にゴキブリやコバエは、餌となる食べかすや水分がある場所を好みます。
餌場となりやすいキッチンや水回りを清潔に保つことが、虫を寄せ付けないための基本です。
生ゴミの処理と保管
生ゴミは虫の最大の好物です。三角コーナーはゴミが常にそこにある状態になるため、できれば撤去し、調理の都度、小さなポリ袋に入れて口をしっかり縛って捨てる習慣をつけましょう。ゴミ箱も必ずフタ付きのものを選び、こまめにゴミを捨てることが重要です。
特に夏場は、ゴミを捨てるまでの間、防臭効果のある袋に入れて密閉しておくと、臭いと虫の発生を抑えられます。
食品の管理を徹底する
食べかすはもちろん、開封済みの小麦粉や乾麺、お菓子なども虫の餌になります。
食品は必ず密閉できる容器や袋に入れて保管しましょう。特にダニは小麦粉などの粉類を好むため、開封後は冷蔵庫で保管するのが最も安全です。テーブルや床に落ちた食べかすも、すぐに掃除機をかけるか拭き取るようにしてください。
シンクや排水溝の清掃
シンク周りの水滴はこまめに拭き取り、虫に水分を与えないようにしましょう。
排水溝のヌメリはコバエの発生源となります。週に一度はブラシでこすり洗いをする、定期的にパイプ用洗剤を使用するなどして、常に清潔な状態を保ちましょう。
就寝前にシンク全体に熱いお湯(50℃程度)をかけるのも、雑菌の繁殖やゴキブリの忌避に効果的です。
ただし、塩化ビニル製の排水管の場合は耐熱温度を確認してから行ってください。
ベランダや玄関でできる防虫対策
部屋の中だけでなく、侵入の一歩手前であるベランダや玄関での対策も、虫との遭遇率を大きく下げるために欠かせません。
ベランダの環境整備
ベランダに物をたくさん置いていると、虫の隠れ家になってしまいます。
不要なものは処分し、風通しを良くしましょう。特に、植木鉢の受け皿に溜まった水は、蚊(ボウフラ)の発生源になります。
水はこまめに捨て、受け皿自体も定期的に洗いましょう。
また、エアコンの室外機周辺や排水溝に溜まった落ち葉やゴミも虫の温床となるため、定期的な掃除が不可欠です。
その上で、物干し竿に吊るすタイプや、窓際に置くタイプの虫除け剤を設置すると、さらに効果が高まります。
玄関からの侵入を防ぐ
玄関は人の出入りが多く、虫が侵入しやすい場所です。
ドアの開閉は素早く行い、開けっ放しにしないようにしましょう。
ドアノブやドアの周辺、床などに、あらかじめ虫除けスプレーを吹き付けておくと、虫が寄り付きにくくなります。
また、夜間は玄関の照明に虫が集まりがちですが、照明を紫外線を出さないLED電球に交換するだけで、寄ってくる虫の数を大幅に減らすことができます。
専門の駆除業者に依頼する場合の費用相場と選び方
管理会社が対応してくれないケースや、自分で対処しきれないほど虫が大量発生してしまった場合は、専門の害虫駆除業者への依頼を検討しましょう。
プロに依頼することで、害虫の種類や発生源を正確に特定し、根本的な解決が期待できます。
しかし、いざ依頼するとなると「費用はいくらかかるの?」「どの業者を選べばいいの?」といった不安がつきものです。
ここでは、業者に依頼する際の費用相場と、信頼できる優良な業者を見極めるための選び方を詳しく解説します。
マンションの害虫駆除にかかる費用相場
害虫駆除の費用は、害虫の種類、被害の範囲、建物の構造、作業内容などによって大きく変動します。
あくまで目安ですが、マンションで発生しやすい害虫ごとの費用相場は以下の通りです。
害虫の種類別・費用相場の目安(ワンルーム/1Kの場合)
- ゴキブリ駆除:10,000円~30,000円程度。ベイト剤(毒餌)の設置や、薬剤の空間噴霧などを行います。
- ダニ・トコジラミ駆除:20,000円~80,000円程度。繁殖力が高く、専門的な薬剤や加熱処理が必要なため、比較的高額になる傾向があります。
- ハチの巣駆除:10,000円~50,000円以上。巣の場所(ベランダ、換気扇フードなど)やハチの種類(アシナガバチ、スズメバチなど)によって危険度が変わるため、料金も大きく異なります。
- コバエ駆除:8,000円~20,000円程度。発生源の特定と清掃、薬剤による駆除が中心となります。
これらの料金は、基本料金に加えて出張費や薬剤費などが含まれている場合と、別途請求される場合があります。
また、深夜や早朝の作業は追加料金が発生することもあるため、依頼前に料金体系をしっかりと確認することが重要です。
正確な費用を知るためには、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。
信頼できる駆除業者の選び方
費用だけで業者を選んでしまうと、「駆除が不十分で再発した」「高額な追加料金を請求された」といったトラブルに繋がる可能性があります。
後悔しないために、以下の5つのポイントをチェックして信頼できる業者を選びましょう。
ポイント1:複数の業者から相見積もりを取る
まずは、最低でも2~3社から見積もり(相見積もり)を取りましょう。料金を比較するだけでなく、電話やメールでの対応の丁寧さ、現地調査の有無、提案される駆除方法などを総合的に比較検討することが大切です。現地調査を無料で行ってくれる業者も多いため、積極的に活用しましょう。
ポイント2:見積もり内容が明確か確認する
提示された見積書の内容は隅々まで確認してください。「作業一式」といった曖昧な記載ではなく、「どのような薬剤を」「どこに」「どのように使用するのか」といった作業内容の内訳が具体的に記載されているかどうかが重要です。また、追加料金が発生する可能性とその条件についても、契約前に必ず書面で確認しておきましょう。
ポイント3:実績や口コミ、評判をチェックする
業者の公式サイトに掲載されている施工事例や実績を確認し、自分と似たようなマンションでの駆除経験が豊富かどうかをチェックします。また、GoogleマップのレビューやSNSなど、公式サイト以外の第三者による口コミや評判も重要な判断材料になります。良い評価だけでなく、悪い評価の内容にも目を通し、誠実な対応をしているかを見極めましょう。
ポイント4:保証やアフターフォローの有無を確認する
害虫は一度駆除しても、わずかな生き残りから再発する可能性があります。そのため、施工後の保証制度やアフターフォローが充実している業者を選ぶと安心です。「施工後〇ヶ月以内に再発した場合は無料で再施工」といった保証が付いているか、その保証内容と適用条件を契約前に必ず確認してください。
ポイント5:資格や許可の有無を確認する
専門的な知識と技術力の証として、業者が有する資格や許可も確認しましょう。
例えば、害虫駆除に関する知識を証明する「ペストコントロール技術者」や、建築物における衛生的な環境の確保に関する法律に基づく「建築物ねずみ昆虫等防除業」の登録があるかどうかも、信頼性を測る一つの指標となります。
業界団体である公益社団法人日本ペストコントロール協会の会員であるかも、優良な業者を見分けるポイントです。
まとめ
賃貸マンションで虫が発生した場合、まずは落ち着いて管理会社や大家さんに連絡することが重要です。
駆除費用は、建物の構造や共有部分に原因がある場合は大家さん負担、入居者の部屋の管理状況が原因の場合は自己負担となるのが一般的です。
どちらのケースに該当するかを判断するためにも、まずは専門家である管理会社に相談しましょう。
管理会社が対応するまでの間は、この記事で紹介した応急処置を試してみてください。
そして、最も大切なのは虫を二度と発生させないための予防策です。
侵入経路を塞ぎ、キッチンや水回りを清潔に保つなど、日々の少しの工夫が快適な生活を守ります。
もし虫が大量発生してしまい自分では手に負えない場合は、専門の駆除業者に依頼することも有効な手段です。
この記事を参考に、適切な対応をとって虫のいない安心できる暮らしを取り戻しましょう。








